記事の概要
管理人によるボトルのレビューを通して、皆様にその魅力を伝える記事です!
「キルケラン ヘビリーピーテッド バッチ5」は、キャンベルタウンのグレンガイル蒸留所が作る,限定販売のシングルモルトになります。
そんなボトルについて…
- 「キルケラン」ってなに?
- 「キルケラン ヘビリーピーテッド バッチ5」ボトルの特徴
- 「キルケラン ヘビリーピーテッド バッチ5」を徹底レビュー
などなど詳しく解説していきます!!
「キルケラン」ってなに?
キルケランの解説
キルケランはキャンベルタウンに所在するグレンガイル蒸留所がリリースするシングルモルトのブランドになります。ブランド名がグレンガイルとされていない背景には,既にグレンガイルという名称がハイランドで使用されていたからという話があります。
そんな理由でグレンガイル意外の名称を考案する必要があり,結果として「セント・ケアランの教会」を意味し,キャンベルタウンの旧名でもある「キンロッホキルケラン」を由来とし,「キルケラン」という名称に固まりました。
ちなみに最近話題に挙がることの多いキャンベルタウンのウイスキーですが,特に有名なグレンガイルとスプリングバンクはかつてミッチェル家の兄弟によってそれぞれ創業されています。のちにグレンガイルは一度閉鎖されてしまいますが,再度ミッチェル家の子孫によって再稼働がなされていることから,名実共に兄弟蒸留所と称することができる珍しい蒸留所たちです。
関連記事等
グレンガイル蒸留所の解説
スプリングバンク蒸留所の解説
「キルケラン ヘビリーピーテッド バッチ5」ボトルの特徴
\\ボトル外観//
\\ボトル諸元//
創業年 | 1972年 |
所有会社 | J&Aミッチェル社 |
地域分類 | スコットランド,キャンベルタウン |
糖化槽 | ステンレス製セミロイタータン |
発酵槽 | カラ松製2基 ダグラスファー製2基 |
ポットスチル | 初留1基・再留1基 |
仕込み水 | クロスヒル湖 |
\\製法と特徴//
- ピートインプログレス第5弾のボトル
▶︎原料としてフェノール値84ppmのヘビリーピーテッド麦芽を使用したスモーキーなテイスト - カスクストレングスでボトリング
▶︎ボトリング時に加水を行わないことで,樽で養われた力強い個性をそのまま感じることができる - バーボン樽85%・シェリー樽15%
▶︎バニラやはちみつの甘さとシェリー樽のフルーティな甘さが見事に融合している - キャンベルタウンで熟成されている
▶︎海岸からの潮風を受けるため,独特の塩気(ブリニー)が原酒に付与される
「キルケラン ヘビリーピーテッド バッチ5」徹底レビュー!
まずレビューの項目について説明しておきます!
レビュー項目
- 色味
ウイスキーをグラスに注ぎ、目視にて色の濃さを5段階評価します
- 香り
香りについて私が感じ取った内容をまとめていきます
- 味わい
味わいについても私が感じ取った内容をまとめます
- 余韻
余韻の長さを5段階で評価します
- 総評(100点満点)
ボトルのポジティブな風味とネガティブな風味を10段階で評価し、レーダーチャートで表現し,ポジティブで獲得した点数からネガティブの点数を引くことにより、ボトルを100点満点で評価します
また最後に総評を文章にて取りまとめていきます!
さてさて、それでは早速「キルケラン ヘビリーピーテッド バッチ5」をテイスティングレビューしていきます!
色味
色味は比較的薄めでクリアな金色でした。
バーボン樽原酒がメインであることや、蒸留所自体が若いことに起因してこのような色味になっていると考えられます。
薄
1 2 3 4 5
濃
▼
香り
香りの第一印象は圧倒的なピートスモークの応酬と,キャンベルタウンモルトらしいブリニーな塩のニュアンスでした。塩気といってもアイラモルトのようなヨード感とは異なり,純粋にしょっぱいという感覚に近く不思議です。
続いて赤いベリー系の果実を連想させるシェリー樽系のフルーティな甘み,濃密なバニラ,カスタードクリームの甘さ,クッキーのよなモルティな甘さ,ビターな樽香などなど,スモーク感一辺倒でない多彩な要素を感じることができます。
甘く塩気があり圧倒系にスモーキー。しかしバランスが整っていて驚くほどに完成度が高い。人気が集中してしまうのも頷ける確かな実力ですね。
▼
味わい
味わいの第一印象は香りと同じく圧倒的なピートスモークです。しかしバランスが淘汰されているわけではなく,見事に全体像の中に溶け込んでいる印象があります。
続いて岩塩の粒が乗ったクッキーの香ばしさ,はちみつの自然なフローラル感,りんごとカスタードが織りなすアップルパイの甘さ,塩キャラメル,オーガニックでジューシーなフルーツ感などが感じられます。
強力なピートスモークとキャンベルタウンモルトらしいブリニー感を主体とし,濃厚ながらも自然の感覚を失わないフルーティな甘さがしっかりと共存しています。
かなり個性的に尖り尽くした先で見事なバランスが保たれている様は,さながら曲芸師のようであり,スリリングな魅力が潜在されていました。いやぁ圧巻。
▼
余韻
余韻には香り・味わい共に最も特徴的であったピートスモークと塩気が残ります。期待を裏切らないテイストであり,香ばしく煙たく,長時間に渡って重厚な余韻に浸り続けていられます。
短
1 2 3 4 5
長
「キルケラン ヘビリーピーテッド バッチ5」飲み方について
最後に総評に入りたいと思います!まずはレーダーチャートから!
ポジティブ
ネガティブ
さてさて、気になる点数は…
点数の理由と評価
まず香りと味わいについては,へビリーピート原酒とキャンベルタウン熟成の組み合わせは,競合に対して非常に排他的であり,圧倒的に突き抜け多個性を有していると感じました。スモーキーかつブリニーの帝王と言えるでしょう。
しかしそんな突き抜け多個性を持ちながらも,フルーティさや甘さを忘れることがなく,飽きることのない長い満足感を感じることができます。というか満足です。
初心者に不向きであるのは確かですが非常に貴重なボトルであるため,飲む機会に恵まれた際には,経験として迷うことなく飲んでおいた方が良いでしょう。
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レビューに使用した道具たち
グラス:グレンケアン
ジガーカップ:JOYONEというメーカーのものをAmazonで購入して使っています。
正直計りたい分量が計れるものであれば何でもいいと思います!