【レビュー】ホイッスルピッグ10年|香り・味わい・100点満点評価|ウイスキーラウンドアップ

記事の概要

管理人によるボトルのレビューを通して、皆様にその魅力を伝える記事です。

今回は…
ホイッスルピッグ10

当記事では,このボトルについて

などなど詳しく解説していきます!!

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ホイッスル・ピッグ
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\\執筆者情報//

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初谷(はつがい)

ウイスキーに関わるあらゆる情報をまとめ,「ウイスキーを知りながらより深く楽しめる記事」を発信しています。
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【経歴】東京都立大卒|元公務員・ネット酒屋開業
【資格】JWRC公認ウイスキーエキスパート|ウイスキー検定2級
【その他】バンド「Candid moment」のドラマー

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「ホイッスルピッグ」ってなに?

ホイッスルピッグの解説

  • ブランドと蒸留所

ホイッスルピッグ』は,アメリカのバーモント州に所在する”ホイッスルピッグ蒸留所”が手がけるライウイスキーのブランドになります。

 ブランドの創設は2007年,今は亡きマスターディスティラーのデイヴ・ピッカレル氏を筆頭としたチームによるもの。
 その信念は「ライウイスキー」の良いところを大切に守り,無駄なものは排除。そしてより素晴らしいウイスキーのために革新を続けるというものであり,最新技術を活用したライウイスキー作りが展開されています。

 またホイッスルピッグ蒸留所は,東京ドーム43個分にも及ぶ広大な農場の中に建てられているため,敷地内にて原料のライ麦の生産や,樽に使用される木材を賄い,文字通り”ファーム・トゥ・グラス(農場からグラスまで)”を意識した生産プロセスが確立されています。

 ちなみに蒸留所に蒸留設備が導入されたのは2015年と割と最近のことであり,現在は自社のライウイスキーを生産する傍らで,カナダで作られた高品質なライウイスキーのストックを併用し,長熟ライウイスキーのラインナップが展開されています。

 自社産ウイスキーが待ち遠しいところですが,類稀なブレンド技術・追加熟成の知見の元で生み出されるこれらのウイスキーは既に世界中で高い評価を得ており,2017年のSWSCでは最優秀ウイスキーの座を獲得。
 そして初めて日本に”ホイッスルピッグ”が導入された2021年には,「最も多くの賞を受賞しているライウイスキー」というキャッチコピーが付けられていました。

  • ライウイスキーの定義
  • 原料の51%以上がライ麦
  • アルコール度数80%以下で蒸留
  • 内側を焦がしたオークの新樽で熟成
  • バレルエントリーは度数62.5%以下
  • 2年以上の熟成で「ストレートライウイスキー」を名乗れる
  • 製造の特徴

ホイッスルピッグ蒸留所」の生産工程の特徴としては,”原料はほぼライ麦100%・ハイブリッドスチルで蒸留・樽への強いこだわり”という3つの要素を挙げることができます。

 順々に解説していくと,まず「原料のライ麦」については,基本的には自社農場産のものであり,ライ麦の栽培に強いヨーロッパの知見を導入しつつ2〜3品種程度が作り分けられています。
 通常のライウイスキーでは,糖化を効率的に進めるために大麦麦芽が併用されるケースが多いですが,ホイッスルピッグでは敢えてほぼライ麦100%の構成にこだわり,多大な時間と手間を度外視したチャレンジが実施されています。

 続いて「蒸留に使用されるハイブリッドスチル」とは,通常の単式蒸留器をベースとしながら,ネック部が”レクティファイヤー”と呼ばれる連続式蒸留器と同じ効用を得られるような特殊な構造のものであり,単式・連続式両者の良いとこどりをすることができます。

 上記2点は未だ素性の知れぬ純粋なホイッスルピッグ産のウイスキーに関連するものでしたが,最後「樽へのこだわり」については,現在のラインナップにもダイレクトに通づる部分になります。
 ラインナップを例にとって語ると,12年のボトルではポートワイン・ソーテルヌワイン・マデイラワインの3種類の樽で後熟された原酒を使用。15年のボトルでは,敷地内で採取されたオーク材で作られた樽で熟成された原酒を使用しているとのこと。
 数々の賞を受賞するほどに高い評価を獲得した背景には,ホイッスルピッグがこのような多彩な樽の扱いに長けており,尚且つそれらの原酒をブレンドする確かな技術を持っていることを示していると言えるでしょう。

「ホイッスルピッグ10年」ボトルの特徴

\\ボトル外観//

\\ボトル諸元//

ボトル名ホイッスルピッグ10年 スモールバッチ・ライ
地域アメリカ,バーモント州
※原酒はカナダ産
種類ライウイスキー(?)
原料グレーン
容量700ml
度数50%
飲んだ場所リカマン店頭試飲

\\製法と特徴//

  • カナダの最上のライウイスキー原酒を使用
    ▶︎ライウイスキーとしての美味しさを徹底的に追求するホイッスルピッグが発見した最上級の原酒が,類稀なブレンド技術で仕上げられた逸品。
  • 全米ワイン専門誌「ワイン・エンスージアスト」にて96点を獲得
    ▶︎ライ麦のスパイシーな風味を魅力に昇華し,客観的評価も非常に高いことから,このボトルがライウイスキーの歴史を変えたとも言われている。

「ホイッスルピッグ10年」テイスティングレビュー

さてさて、それでは早速「ホイッスルピッグ10」をテイスティングレビューしていきます!

色味

『ホイッスルピッグ10年』の色味については,どちらかと言えば濃いように感じられ,ほのかにオレンジがかった黄金色といった感じです。
 客観的な指標としてwhiskys.co.ukの色見本に準えて評価すると,”Russetmuscat”くらいであると言えるでしょう。

香り

  • 第一印象

ドライに強い溶剤感,色濃くオレンジ,バニラアイス
アルコールの刺激は度数相応程度で気にならない

  • 経時変化で見える要素

キャラメル,ウッディなビター,葉っぱを燃やした煙,どことなくスパイシー

筆者の一言

ライウイスキーらしいスパイシー感,バーボン系の溶剤感,そしてオレンジやキャラメルの甘さなど,多彩な要素を持ち合わせた非常に複雑かつ繊細な香り。
作り手の強い信念・革新性・熱すぎる情熱を全面に感じる,唯一の香りだかさを持った逸品ですね…!

味わい

  • 第一印象

絵の具のような強い溶剤感,乾いたスパイシーな穀物,どことなくビターな茶葉感
アルコールの刺激はあまり強くない

  • 経時変化で見える要素

紅茶マフィン,バニラ,オレンジ,かすかにハーバル,ライらしいスパイス感,焦げたウッディ

  • 余韻に残る要素

コーヒーっぽい苦味,ヒリリと胡椒スパイス,茶葉っぽいフローラル感
喉元を過ぎてからアルコール由来の温かさが出てくる

筆者の一言

個人的な味覚のクセかもしれませんが,ライウイスキーにはどことなく紅茶マフィンの要素を感じており,コイツからも確かに茶葉っぽさを感じます。
溶剤×スパイシー×茶葉感が第一に主張しながらも,スイート&ビターのバランスが整った飲みやすい構成と言えるでしょう…!

「ホイッスルピッグ12年」総評

最後に総評に入りたいと思います!まずはレーダーチャートから!

さてさて、気になる点数は…

点数の理由と評価

  • 香り:/5|味わい:/5

ホイッスルピッグ10年』の香りと味わいについては,特に香りにおいてライウイスキー+αといった印象が強く,ライらしい溶剤・スパイス・葉っぱ感に加えて,どことなくモルトウイスキーのようなオレンジ感やバニラ感を感じることができました。
 一方味わいは割とライウイスキーの延長線上にしっかりと収まっている印象があり,複雑な要素がうまくまとめ上げられ,スイート&ビターのバランスが整った飲みやすい風味に仕上がっていました。

 多くのコンペティションや専門誌で高く評価され,ライウイスキーの歴史を塗り替えたとも言われる名声にも十分に頷ける美味しさを確かに持っており,ライ麦の甘みとスパイシーさの調和が最大限に生かされたテイストには感動を隠せませんでしたね。

  • 初心者向け度:/5

 続いて初心者向けかどうかという観点で『ホイッスルピッグ10年』を見てみると,かなり適していると言えるでしょう。

 というのもライウイスキーというジャンルは非常にニッチであり,好き嫌いが分かれるイメージが非常に強かったのですが,ホイッスルピッグ10年ではライウイスキーらしい風味が飲みやすい魅力に上手く昇華されており,クセっぽさがあまり感じられませんでした。

 もちろん元々バーボン系の溶剤感やライウイスキーらしい紅茶感が苦手な人にはオススメ出来ませんが,ライウイスキーというジャンルを試したことがなく,興味を持っている段階の人には是非このボトルから試して欲しいと思える仕様であったと思います。

  • 入手性:/5|コスパ:/5

 最後に『ホイッスルピッグ10年』の入手性とコスパについては,どちらも比較的優れている部類に入ると言えるでしょう。

 幸か不幸か,ライウイスキーというニッチなジャンルを深掘りしている”ホイッスルピッグ”は未だに幅広く認知されている様な印象はほとんどなく,主に通販や品揃えの優れた酒屋さんでは十分に見かける機会があります。
 よって入手性については,どこでも売っている訳ではないが,普通に買えるという意味で「」評価とさせて頂きました。

 また価格帯は店頭と通販でやや乖離がある印象で,どちらかといえば通販の方が安く出品されているところを多く見かけます。
 よって通販の価格でコスパを吟味するのであれば,ライウイスキーの歴史を塗り替えたと言われる名声,そしてその美味しさを含めて,十分に価格に対して勝っていると個人的には感じています。

 なんにせよボトルが可愛いですし,ライウイスキーめちゃめちゃ美味しいので是非コイツから飲んでみて〜っといった気持ちです!

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レビューに使用した道具たち

グラス:グレンケアン

ジガーカップ:JOYONEというメーカーのものをAmazonで購入して使っています。
正直計りたい分量が計れるものであれば何でもいいと思います!