記事の概要
管理人によるボトルのレビューを通して、皆様にその魅力を伝える記事です。
今回は…
「グレンフィディック12年」
当記事では,このボトルについて
などなど詳しく解説していきます!!
\\執筆者情報//
初谷(はつがい)
ウイスキーに関わるあらゆる情報をまとめ,「ウイスキーを知りながらより深く楽しめる記事」を発信しています。
【Shop】ウイスキー専門店『Drinkable books』
【経歴】東京都立大卒|元公務員・ネット酒屋開業
【資格】JWRC公認ウイスキーエキスパート|ウイスキー検定2級
【その他】バンド「Candid moment」のドラマー
各種SNSも運用中!
「グレンフィディック」ってなに?
グレンフィディックの解説
『グレンフィディック』は,スコットランドのスペイサイド地方に所在する,ウィリアム・グラント&サンズ社傘下のグレンフィディック蒸留所が生産を手がけるシングルモルトウイスキーであり,同ジャンルの中では世界TOPの売り上げを誇る著名なブランドになります。
グレンフィディックが世界TOPに輝いた背景には,かつて1960年ごろのブレンデッドウイスキー全盛の時代において,敢えてシングルモルトとしてのブランドに力を入れ続けるという信念を貫き通した逆張り戦略が功を奏し,現在にかけて世間から高い評価を獲得するに至ったという史実があります。
また同蒸留所のウイスキー作りは,主にノンピート麦芽を原料とした王道のスペイサイドスタイルとなっていますが,特異な点はその規模の大きさにあります。所内には蒸留棟が複数ありますが,それらは常時稼働を続けており,その年間生産量は1,000万リットルを軽く超える驚愕の規模感を誇ります。世界TOPのブランドということで,その需要量は”世界180カ国で年間約1800万本以上が飲まれる”とも形容されるほどですが,圧倒的な生産規模によって,そんな絶大な需要を十分に満たすことを可能としている稀有な蒸留所です。
「グレンフィディック12年」ボトルの特徴
\\ボトル外観//
\\ボトル諸元//
ボトル名 | グレンフィディック12年 |
地域 | スコットランド,スペイサイド |
種類 | シングルモルト |
容量 | 700ml |
度数 | 40% |
原酒諸元 | アメリカンオーク樽 ヨーロピアンオークのシェリー樽 |
「グレンフィディック12年」テイスティングレビュー
さてさて、それでは早速「グレンフィディック12年」をテイスティングレビューしていきます!
色味
『グレンフィディック12年』の色味については,比較的薄い様に見え,透き通ったゴールドといった印象です。また客観的な指標としてwhiskys.co.ukの色見本に準えて評価すると,"Chestnutploroso Sherry"くらいであると言えるでしょう。
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香り
- 第一印象
爽快な洋梨と青リンゴ,フレッシュなレモン,甘いオークの香り
アルコール感は無い|煙たさ等もほとんど感じない
- 経時変化で見える要素
色鮮やかな花畑,自然のままの蜂蜜,清涼な草原,優雅な樽感
筆者の一言
香りに関しては,とにかく華やかかつフルーティな香味を感じ取りやすく,十分に万人から愛され得る分かりやすさが魅力的です!
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味わい
- 第一印象
明瞭な青リンゴの果実感,爽やかな柑橘感,優しい樽の温かみ
アルコール・ピートはほとんど感じない
- 経時変化で見える要素
鮮明な花畑,フローラルなキャラメル,バニラクリーム
- 余韻に残る要素
青リンゴ系のフレッシュな果実感,花畑の様な香水感
筆者の一言
味わいにおいても,捕捉しやすい華やかな香味がたくさん感じられた印象で,やはり万人受け必至のスタイルですね!”青リンゴの味とはこのことじゃ”というのをコーチングしてくれます。
「グレンフィディック12年」総評
最後に総評に入りたいと思います!まずは風味の各要素をグラフ化してみてみましょう!
さてさて、気になる点数は…
点数の理由と評価
- 香り:5/5|味わい:5/5
まず『グレンフィディック12年』の香りと味わいについては,青リンゴや洋梨系の果実感と華々しいフローラル感が,ずば抜けて強く感じられるのが最大の特徴でした。またアルコールの刺激や初心者を退けるピート香など,ネガティブに成り兼ねない要素もほとんど感じられず,間違いなく万人受けするだろうというテイストでした。
これは本当に美味しい!
- 初心者向け度:5/5
続いて初心者向けかどうかという観点で『グレンフィディック12年』を見てみると,最適であると言えるでしょう。
というのもテイストの総評でも触れた様に,初心者を妨げる様な要素は皆無であり,加えて分かりやすい果実感に特化しているというのが一点。そしてメタ的にも,このグレンフィディックが世界で一番売れているシングルモルトスコッチであるため,経験としても飲んでおかない訳には行かない一本です。ヘタなブレンデッドから手を出すよりも,このグレンフィディック12年から飲み始めた方が良いというケースも多くありそうです。
- 入手性:5/5|コスパ:5/5
最後に『グレンフィディック12年』も入手性とコスパについては,どちらも最高と言えるでしょう。
まず入手性に関しては,酒屋や通販などはもちろん,コンビニやスーパーなどで売っている様子もたまに見かけるほど,市場に浸透している銘柄です。よって購入に困るようなケースはあまり考えられ無いでしょう。
そしてコスパについては,最近こそウイスキー全体とともに価格帯が上がっているものの,本格的な大手のシングルモルトとしては十分にリーズナブルな水準を維持していると捉えられます。もしも飲んだことがなければ,今すぐにでも飲んでみてほしいですし,既に飲んだことのある方も,お家に一本置いてあると日常が華やかになるでしょう。