【レビュー】クライゲラキ13年|香り・味わい・100点満点|ウイスキーラウンドアップ

記事の概要

管理人によるボトルのレビューを通して、皆様にその魅力を伝える記事です。

今回は…
クライゲラキ13年

当記事では,このボトルについて

などなど詳しく解説していきます!!

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クライゲラヒ
価格:税込5.980円(@Drinkable books)

クライゲラキ13年
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\\執筆者情報//

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初谷(はつがい)

ウイスキーに関わるあらゆる情報をまとめ,「ウイスキーを知りながらより深く楽しめる記事」を発信しています。
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【経歴】東京都立大卒|元公務員・ネット酒屋開業
【資格】JWRC公認ウイスキーエキスパート|ウイスキー検定2級
【その他】バンド「Candid moment」のドラマー

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「クライゲラキ」ってなに?

クライゲラキの解説

  • 蒸留所とブランド

クライゲラキ』は,スコットランドのスペイサイド地方,スペイ川中流域に所在する,クライゲラキ蒸留所が生産を手がけるシングルモルトウイスキーのブランドになります。

 同蒸留所の創業は1891年のことで,これはラガヴーリンやホワイトホースなどで広く知られるピーターマッキー氏によるものであり,建物の設計は著名な建築家であるチャールズドイグ氏が手掛けたことがわかっています。その後1927年以降の所有者は,現在のディアジオ社の前身であるDCL社の系列となり,最終的には1998年にバカルディ社の傘下となり現在に至ります。

 このバカルディ社は,クライゲラキの他にもアバフェルディ,ロイヤルブラックラ,マクダフ,オルトモアの計5蒸留所を傘下に入れており,これらをキーモルトに据えたブレンデッドウイスキー『デュワーズ』は,世界の売上ランキングでもTOP10の常連に名を連ねる大人気のブランドとなっています。

  • 生産の特徴

クライゲラキ蒸留所』の生産における特徴は,主に製麦工程と蒸留工程に隠されています。

 まず製麦工程においては,原料となるノンピートモルトの製造を,外部のモルトスターであるグレネスク製麦所(ブートモルト社)に委託しているものの,麦芽の乾燥には,もはやクライゲラキ専用となっているオイルヒーティングシステムが活用されているのがポイント。これは乾燥に必要な熱源をオイルとした設備であり,熱源がピートの場合にスモーキーテイストが得られるように,オイルの場合はややサルファリーな硫黄香が得られるのが興味深いところです。

 続いて蒸留工程に関しては,ポットスチルの形状は一般的なストレート型となっていますが,蒸気の冷却を担うコンデンサーに,伝統的なワームタブ式コンデンサーが採用されているのがポイント。このようなワームタブでは蒸気の液化がゆっくりと進行するため,製麦工程で得られるサルファリー香を初めとした重心低めなテイストが多く保持されていると考えられています。

「クライゲラキ13年」ボトルの特徴

\\ボトル外観//

\\ボトル諸元//

ボトル名クライゲラキ13年
地域スコットランド,スペイサイド
種類シングルモルト
原料モルト
容量700ml
度数46%

\\製法と特徴//

  • オイルヒーティングによるノンピート麦芽
    ▶︎オイルを熱源として麦芽を乾燥させた場合,シェリー樽由来のものとはまた異なる,独特なサルファリー感を獲得するとされている
  • ワームタブ式コンデンサーの影響
    ▶︎ワームタブでは,蒸気の液化がゆっくりと進行するため,重くどっしりとした酒質が得られやすくなる
  • 1stFillシェリー樽&1stFillバーボン樽熟成原酒
    ▶︎まず1stフィル樽は原酒に強い個性を付与することが知られている。尚且つ2種類の樽原酒を概ね半分づつブレンドすることにより,シェリー樽由来の華やかさとバーボン樽由来のクリーミーさ,そして原酒本来の魅力が活かされやすくなっている。

クライゲラキ13年
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「クライゲラキ13年」テイスティングレビュー

さてさて、それでは早速「クライゲラキ13年」をテイスティングレビューしていきます!

色味

クライゲラキ13年』の色味については,中程度よりもやや薄いように見え,ほのかにオレンジがかった金色といった印象です。
 客観的な指標としてwhiskys.co.ukの色見本に準えて評価すると,"Deep Copper"くらいであると言えるでしょう。

香り

  • 第一印象

ほのかにサルファリーな穀物の甘み,薄く樽スモーキー,柑橘ドライフルーツ
ノンピート故にピート系の煙たさはナシ|アルコール感は控えめ

  • 経時変化で見える要素

華やかなトロピカル感,重厚なバニラ,若草と乾いた木材,レーズン系の渋み

筆者の一言

クライゲラキの個性でもあるサルファリーな要素が適度に香り,ピートではない樽っぽいスモーク感を感じ取れるのがポイント。
フルーツや穀物の甘みもしっかりとしており,全体的に重厚な印象が強いですね!

味わい

  • 第一印象

ドライな穀物感,適度な硫黄香,濃密なオレンジマーマレード
ノンピートタイプ|アルコールの刺激はあまり感じない

  • 経時変化で見える要素

トロピカルフルーツ,花の蜜とハーブ,カスタード,木材スモーク

  • 余韻に残る要素

軽快な嫌味のないサルファリー香,柑橘系の甘み

筆者の一言

世間一般に言われている硫黄のイメージは決して支配的ではなく,華やかな果実系の要素も強く活きている印象。
ボディがしっかると分厚いので非常に高い満足感を得ることができます!

「クライゲラキ13年」総評

最後に総評に入りたいと思います!まずはレーダーチャートから!

さてさて、気になる点数は…

点数の理由と評価

  • 香り:/5|味わい:/5

 まず『クライゲラキ13年』の香りと味わいについては,適度なサルファリー香を持つ穀物感を土台としつつ,果実系の華やかな要素や,ピートではないウッディなスモーク感などが展開されていた印象があります。

 香りでは若干硫黄の印象が先行するものの,追ってバニラや果実,そして若草のようなフレッシュな要素も表出してくるため,飽きずに楽しめるのが魅力的。そして味わいでは香りよりも華やかな要素の主張が強く,アルコール感もないことから,非常に飲みやすかったと言えるでしょう。全体を振り返れば,世間の評判ほど硫黄香は強くなく,ボディこそ分厚けれど風味からは透き通った華やかさも十分に感じられるので,満足感と飲みやすさがしっかりと両立されていたように感じました。

  • 初心者向け度:/5

 続いて初心者向けかどうかという観点でこの『クライゲラキ13年』を見てみると,”手放しでおすすめすることはできなさそう”といった感じです。

 というのも全体的に華やかな風味が中心とはなっているのですが,サルファリーな穀物感や樽っぽい煙たさは,初心者に対しては少々難解な複雑さがあるように感じてしまいました。ダイレクトに初心者に不適な要素があるわけでは全くないのですが,もっと飲みやすい初心者向けの銘柄は他にもたくさんあるだろうということで,ここでは「3評価」とさせて頂きました。

  • 入手性:/5|コスパ:/5

 最後に『クライゲラキ13年』の入手性とコスパについては,入手性はそこまで良くない程度,コスパは比較的良い方であると言えるでしょう。

 まず入手性に関しては,クライゲラキ自体がブレンデッド需要の大きい蒸留所であるということもあり,シングルモルトリリースがあまり多くないのが特徴です。よって国内で見かける機会はそこまで多くなく,ウイスキーに強い酒屋さんの店頭か,通販などが主な入手経路となりそうです。またこのボトルの価格は,概ね7,000円台半ば程度となっていますが,風味の独自性を鑑みればコスパは割と良い方であると言えそうです。オイルヒーティングで乾燥させた麦芽に由来する,サルファリーな風味を楽しむことができる唯一の銘柄でした!

 またクライゲラキ13年は,当サイトがプロデュースしているウイスキー専門通販「Drinkable books」でも販売しております。価格も税込6,600円(+送料)と,Amazonに負けない程度に頑張っておりますので,宜しければチェックだけでもお願いいたします…!

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