記事の概要
管理人によるボトルのレビューを通して、皆様にその魅力を伝える記事です!
「カナディアンクラブ」は。
そんな人気高騰中の について…
- 「カナディアンクラブ」ってなに?
- 「カナディアンクラブ」ボトルの特徴
- 「カナディアンクラブ」を徹底レビュー
- 「カナディアンクラブ」飲み方について
などなど詳しく解説していきます!!
「カナディアンクラブ」ってなに?
カナディアンクラブの解説
カナディアンクラブはカナダのオンタリオ州,ウィンザーの街にあるハイラムウォーカー社の蒸留所で作られるウイスキーになります。現在カナディアンクラブのブランド権は日本のサントリーが所有していますが,蒸留所の所有者はペルノリカール社になります。
蒸留所の周辺には穀倉地帯があるため原料を豊富に確保でき,水脈も豊富であることからウイスキーの生産に適した環境と言えるでしょう。またカナダは寒そうな印象がありますが,実際に冬場はかなり気温が低く落ち込むため,熟成庫にはヒーティングシステムが導入されており,17〜18℃に保たれています。
カナディアンクラブが発展した背景にはアメリカ禁酒法時代の影響があり,カナディアンクラブのウイスキーをデトロイト川の下をくぐるトンネルを介して密輸するなど,「アメリカのウイスキー庫」としてアメリカ人の需要を満たせるように大量生産が行われていました。
そして現在ではカナディアンウイスキーとしての販売量は世界第3位,日本では第1位の大人気銘柄となっています!
ここでカナディアンウイスキーはライ麦等の麦類を主原料とした「フレーバリングウイスキー」ととうもろこしを主原料とした「ベースウイスキー」をブレンドしたものを指しています。カナディアンクラブも例に漏れず,この2種類のウイスキーをブレンドしたものになります。原料や製法の性質上,かナディアンウイスキーは非常に軽やかでクリーンな味わいを最大の特徴としています。
ハイラムウォーカー蒸留所
蒸留所の概要
項目 | 内容 |
---|---|
創業年 | 1856年 |
所有会社 | ハイラム・ウォーカー社 |
地域分類 | カナダ オンタリオ州 ウィンザー |
蒸留器 | ポットスチル ビアスチル&ダブラー 多塔式コラムスチル |
蒸留所の歴史
西暦年 | 内容 |
---|---|
1816年 | カナディアンクラブの創業者であるハイラム・ウォーカー氏が生まれる |
1838年 | デトロイトの穀物商として成功を収めて経営基盤を固める ウイスキー産業への参入を検討し始める |
1856年 | カナダのウィンザーに蒸留所を建設する |
1858年 | ウォーカーのウイスキーがアメリカ東部の「ジェントルメンズクラブ」で人気を獲得 自社ウイスキーのブランドを「クラブ・ウイスキー」と命名する |
1890年 | ブランド名を「カナディアンクラブ」に変更する |
1899年 | ハイラムウォーカー氏が亡くなる 蒸留所は彼の息子らに引き継がれる |
1909年 | 事業拡大に伴い,初めて日本向けにもカナディアンクラブが輸出される |
1920年 | アメリカで禁酒法が施行される アメリカへのカナディアンウイスキーやスコッチウイスキーの密輸が行われるようになる カナディアンクラブ含むカナディアンウイスキーは「アメリカのウイスキー庫」として発展する |
「カナディアンクラブ」ボトルの特徴
概要
このボトルはカナディアンクラブブランドのフラッグシップボトルでありながら最もリーズナブルなボトルになります。
カナディアンクラブはフレーバリングウイスキーとベースウイスキーをあらかじめブレンドしてから樽詰めする「プレ・ブレンディング」を採用しており,元来のクリーンでライトな酒質は,よりマイルドに飲みやすくまとめられています。
カナディアンウイスキーをまだ飲んだことがない方は一番最初に飲むべきボトルと言えるでしょう!!
ボトル外観
諸元
ボトル名 | カナディアンクラブ |
地域 | カナダ オンタリオ州ウィンザー |
種類 | カナディアンウイスキー |
原料 | グレーン・モルト |
容量 | 700ml |
度数 | 40% |
入手価格 | 約1000円 |
製法と特徴
- フレーバリングウイスキー
▶主原料がライ麦であるため,オイリーな酒質となりバーボンに近い味わいが生み出されます。カナディアンウイスキーの味わいの主体を担っています。
- ベースウイスキー
▶主原料がとうもろこしであり,極めて個性の少ない全体の味わいの土台を形作るウイスキーです。
- 樽詰め前にブレンドを行う「プレ・ブレンディング」
▶カナディアンウイスキーは元来クリーンかつライトな味わいが特徴ですが,熟成前にブレンドすることでより馴染みが良くなり,マイルドな味わいとなります。
「カナディアンクラブ」徹底レビュー!
まずレビューの項目について説明しておきます!
レビュー項目
- 色味
ウイスキーをグラスに注ぎ、目視にて色の濃さを5段階評価します!
- 香り
香りについて私が感じ取った内容をまとめていきます!
- 味わい
味わいについても私が感じ取った内容をまとめます!
- 余韻
余韻の長さを5段階で評価します!!
- 総評(100点満点)
ボトルのポジティブな風味とネガティブな風味を10段階で評価し、レーダーチャートで表現します!
ポジティブで獲得した点数からネガティブの点数を引くことにより、ボトルを100点満点で評価します!!
また総評を文章にて取りまとめていきます!
さてさて、それでは早速「カナディアンクラブ」をテイスティングレビューしていきます!
色味
色味は濃いめのアンバーです!
熟成はバーボン樽で6年程度とのことなので色味の濃くなる要素はなさそうです。そのためおそらく着色されているものとは思いますが,美味しそうなので良きです!
短
1 2 3 4 5
長
香り
香りの第一印象としては非常にフレッシュな柑橘系の香りが突き抜けていきました!
次いでバーボン樽らしいキャラメルやバニラの要素が立ち上ってきます。経時変化で徐々にクリーミーさが際立ってきていますね。
次いでエステリーで華やかな,溶剤系の甘い香りが感じ取れます。
アルコール感は若干残りますが,とてもバランスの良い華やかさがしっかりとあり,魅力的な香りでした!
↓感じ取れる香り↓
強力な柑橘/オレンジ/キャラメル/バニラ/クリーミー/エステリー/華やか/若干のアルコール感
味わい
味わいの第一印象は極めてライトで刺激がなく,バニラのような甘さが一気に広がっていく感覚でした。ここまで飲みやすいウイスキーはなかなか他にはないのではないかとと思ってしまうレベルの癖の無さです!
次いで柑橘系の甘さと若干のスパイシーさが現れます。多少のビターさを伴うキャラメルのようなニュアンスもしっかりと感じられます。
全体的にバランスの取れたスムース感が卓越しており,いい意味で無個性という印象を受けました!
↓感じ取れる風味↓
バニラ/エステリー/オレンジ系柑橘/ビター/キャラメル/スパイシー/ライト/クリーン
余韻
かなりうっすらとした柑橘系の香りであり,キレの良い短めな余韻でした。
さっぱりとしていて飲むタイミングを選ばずに飲めるウイスキーであるように思います!
短
1 2 3 4 5
長
「カナディアンクラブ」飲み方について
さて、ここまではストレートにてボトルのレビューをしてきました。
そこで「カナディアンクラブ」はどの飲み方が一番美味しいのでしょうか。王道の飲み方である「トゥワイスアップ・ロック・ハイボール」の3種類で比較してみましょう!
飲み方について深く掘り下げた記事も書いているのでご参考までにリンクを貼っておきます!
トゥワイスアップでは?
香り
加水すると溶剤系のエステリーな要素が大きく開きました。
柑橘感やアルコールの刺激は弱まり,バニラ系のクリーミーな要素が表出しています。
トゥワイスアップによってより華やかさが増しました!
味わい
柑橘感やスパイシー感は息をひそめ,クリーミーな要素のみが残りました。
飲みやすさは相当なものですが,物足りなさがでてしまったのが少し寂しいところです。
余韻
余韻はさらに弱まり,後を引く味わいはほぼ感じられません。
強いて言えばバニラとオーク感がうっすらと存在している感覚があります!
▼
ロックでは?
味わい
味わいは甘さのまとまりとキレが良くなり,まさしく飲みやすさの極みといった感じです。
鼻から抜ける香りが若干バーボンに近く,エステリーさが薄く存在していることがわかります。
余韻
余韻は華やかさとビターさが僅かに残るばかりで,ほぼ原型をとどめていません。
▼
ハイボールでは?
香り
炭酸に触れることにより,オレンジのような柑橘感が強調されました。
かなり薄くはなりましたがバニラの甘さも生きています。
味わい
味わいは香りと非常に近く,柑橘の甘さとバニラ感が感じられます。
しかし元々味わいが淡かったので,感じ取れるものは減ってしまっています。
しかし食中酒という観点では非常に素晴らしいのではないかと思います!
余韻
余韻は若干ビターな要素が残りますが,ほとんど無いに等しいかと思います。
おすすめの飲み方は…?
「カナディアンクラブ」のおすすめの飲み方は「ハイボール」です!
やはりカナディアンウイスキーの特徴として,いい意味で個性的で無いというところがあると思います。そのため敢えて単体で味わうよりもハイボールにして食中食後選ばず気軽に飲めるハイボールが最適であると判断しました!
価格帯的にもハイボールで飲むことに罪悪感が湧かず,常備酒として優秀であると思います!!
「カナディアンクラブ」総評
最後に総評に入りたいと思います!まずはレーダーチャートから!
さてさて、気になる点数は…
ー83点ー
点数の理由と評価
まず全体的な印象としてカナディアンウイスキーらしい軽やかでクリーンなテイストをしっかりと感じることができました。
若干の若さや味わいの単調さはありましたが,良い意味で無個性であり飲むタイミングや気分を選ばないウイスキーでした。そのためハイボールで気軽に飲む常飲酒としてその本領が発揮されるウイスキーと言えるでしょう!
また日本国内において第1位の販売量を誇るカナディアンウイスキーであり,価格帯もリーズナブルのため,カナディアンウイスキーの入門にもピッタリだと思います。
スーパーで今夜のお供に迷ったらとりあえず買ってみるのもいいのではないでしょうか!
各種SNSもフォローしてね👍
レビューに使用した道具たち
グラス:グレンケアン
ジガーカップ:JOYONEというメーカーのものをAmazonで購入して使っています。
正直計りたい分量が計れるものであれば何でもいいと思います!