記事の概要
管理人によるボトルのレビューを通して、皆様にその魅力を伝える記事です。
今回は…
「アルモリック・クラシック」
当記事では,このボトルについて
などなど詳しく解説していきます!!
\\執筆者情報//
初谷(はつがい)
ウイスキーに関わるあらゆる情報をまとめ,「ウイスキーを知りながらより深く楽しめる記事」を発信しています。
【Shop】ウイスキー専門店『Drinkable books』
【経歴】東京都立大卒|元公務員・ネット酒屋開業
【資格】JWRC公認ウイスキーエキスパート|ウイスキー検定2級
【その他】バンド「Candid moment」のドラマー
各種SNSも運用中!
「アルモリック」ってなに?
アルモリックの解説
- ブランドと蒸留所
『アルモリック』はフランスのブルターニュ地方にて,1900年に創業されたヴァレンギエム蒸留所が手がける”ブルターニュウイスキー(通称)”のブランドになります。
蒸留所の歴史は1世紀を超えるほどになりますが,元々はリキュール作りを目的に作られた蒸留所であったため,実際にウイスキーが製造が開始されたのは1994年と最近の話。
しかしこれはフランス国内においては初めての偉業であり,今では国内で最も大手のウイスキー事業者となっています。
ウイスキーの生産においては,フランス国内産の大麦を原料とし,ランタンヘッド型とバルジ型の2基のポットスチルを活用したモルトウイスキーを手がけている他,その他の穀物を使用したグレーンウイスキーなども生産可能な中規模蒸留所になります。
「アルモリック・クラシック」ボトルの特徴
\\ボトル外観//
\\ボトル諸元//
ボトル名 | アルモリック・クラシック |
地域 | フランス,ブルターニュ地方 |
種類 | シングルモルトウイスキー |
原料 | モルト |
容量 | 700ml |
度数 | 46% |
飲んだ場所 | リカマン店頭試飲 |
\\製法と特徴//
- 多彩な年数のバーボン樽原酒をブレンド
▶︎原酒本来の魅力とバーボン樽由来の魅力が適度に入り混ざり,飲みやすさと個性が両立されている - 原料にフランス産大麦を使用
▶︎原料からフランス産にこだわることにより,地元でしか表現することのできない個性がしっかりと原酒に付与されている - ポットスチルによる2回蒸留を実施
▶︎フレンチウイスキーという新たなジャンルでありながら,伝統的な製法を交えることにより,兼ねてよりのモルトファンが親しみやすい味わいが生み出されている - ブルターニュの海岸沿いの気候
▶︎ブルターニュの気候の元で熟成されるウイスキーたちは,その地域の風土に根付いた唯一の個性を花開かせる
「アルモリック・クラシック」テイスティングレビュー
さてさて、それでは早速「アルモリック・クラシック」をテイスティングレビューしていきます!
色味
『アルモリック・クラシック』の色味については,比較的薄めである様に見え,透き通った金色といった印象ですね。
客観的な指標としてwhiskys.co.ukの色見本に準えて評価すると,”Pale Gold”から”Jonquiripe Corn”くらいであると言えるでしょう。
▼
香り
- 第一印象
レモンとシトラス,アーシーな穀物感,ヘザー系のフローラル感
アルコール刺激は全然許せる程度
- 経時変化で見える要素
内陸っぽい甘い煙たさ,蜂蜜,エキゾチックなフルーツ香
筆者の一言
とにかく爽快で軽やかな印象を見せながらも,地に足ついたアーシーな要素もしっかりと存在している。
原酒の年数にこだわらないからこその多様性が感じられて非常に興味深い!
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味わい
- 第一印象
柑橘とアプリコットの濃いジャム感,濃くフローラルな蜂蜜
アルコール刺激は度数相応程度の印象
- 経時変化で見える要素
レモンチーズケーキ,華々しいスモーク,ローストナッツ
- 余韻に残る要素
華やかな柑橘感,胡椒系のヒリリと来るスパイシー感
筆者の一言
第一印象から強烈なフルーツの甘みが出てきて驚いた。
柑橘系のフレッシュ感をベースに,比較的よく熟成されたバーボン樽の風味がトッピングされている感覚。
非常に完成度の高い,新ジャンルの切込隊長でした!
「アルモリック・クラシック」総評
最後に総評に入りたいと思います!まずはレーダーチャートから!
さてさて、気になる点数は…
点数の理由と評価
- 香り:4/5|味わい:3/5
『アルモリック・クラシック』の香りと味わいについては,軽やかな柑橘の香りだちと,濃密なジャムのような甘い口当たりが最大の魅力であったように感じられました。
総じてフルーティな酸味系の要素が主体となっていましたが,時間の経過と共にフローラルなスモーク感や,ローストされたナッツの様な香ばしい印象も見られ,飲みやすさに長けたバランスの良いテイストでした。
しかし短熟の原酒も包含していることから,アルコールの刺激は度数相応程度には残っており,若干のマイナスポイントとなりました。
フレンチウイスキーはまだまだ若いジャンルだと思いますので,今後の展開が楽しみになってきましたね。
- 初心者向け度:3/5
続いて初心者向けかどうかと言う観点で『アルモリック・クラシック』を見ると,味わい的には初心者でも全く問題ないですが,”先に飲むべきメジャーな銘柄が他にたくさんある”といった感じでしょうか。
世界5大ウイスキーの枠に収まらない新しいブランドですので,メジャーどころをひと通り嗜んだ上でここに辿り着くと,いろいろな可能性や面白みが見えてくるのではないかと個人的には捉えました。
もちろん興味を感じたのであれば,その瞬間がベストなタイミングだと思います…!
- 入手性:4/5|コスパ:3/5
最後に入手性とコスパについては,結論から言えばどちらも比較的優れているように感じられました。
フレンチウイスキーというジャンルが未だ浸透しているわけではないので,流石に店頭で見かける機会はほとんどありませんが,通販であればわりかし流通している様子を見かけます。
値段もプレ値といった印象はほとんどないため,ネットで流通している価格でコスパを検討すると,第一に真新しいフレンチウイスキーであること,そして味わいも十分に美味しかったことを見るに,中程度のコスパの良さといったところでしょう。
同価格帯のスコッチにはもう少し美味しいものもある気がしますが,フレンチシングルモルトというジャンルを試すという意味では,購入を検討する余地が十分にあると思います。
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レビューに使用した道具たち
グラス:グレンケアン
ジガーカップ:JOYONEというメーカーのものをAmazonで購入して使っています。
正直計りたい分量が計れるものであれば何でもいいと思います!