記事の概要
管理人によるボトルのレビューを通して、皆様にその魅力を伝える記事です!
「ワイルドターキー8年」はアメリカのワイルドターキー蒸留所で作られる,プレミアムを意識したバーボンウイスキーになります。
そんな大人気定番商品のワイルドターキー8年について…
- 「ワイルドターキー」ってなに?
- 「ワイルドターキー8年」ボトルの特徴
- 「ワイルドターキー8年」を徹底レビュー
- 「ワイルドターキー8年」飲み方について
などなど詳しく解説していきます!!
「ワイルドターキー」ってなに?
ワイルドターキーの解説
ワイルドターキーはアメリカのケンタッキー州,ローレンスバーグ郊外のワイルドターキー・ヒルに位置するワイルドターキー蒸留所で作られるウイスキーのことを指します。
元となる蒸留所は1869年,トーマス・リピーが建設したD.L.リピー蒸留所でした。この蒸留所が1970年にオースティンニコルズ社によって買収されて以降,世界中にワイルドターキーとしてその名が広く知られるようになっています。
通常バーボンの熟成は進行が早いため10年が限界とされていましたが,ワイルドターキーでは最低でも6年以上,長いと17年程度寝かせるという荒技を適用し,現在はプレミアムな長熟バーボンとしての地位を確立しています!
今回紹介するワイルドターキー8年は,スーパーなどでもよく見かけますが,実は日本市場限定のボトルです!圧倒的なバニラ感が最大の特徴になります!
ちなみに8年含めてワイルドターキーシリーズのボトルデザインが,2022年の9月に刷新されます!現行もボトルが欲しい方は早めに購入しておくことをお勧めします!
ワイルドターキー蒸留所
蒸留所の概要
項目 | 内容 |
---|---|
創業年 | 1869年(前身の蒸留所) |
所有会社 | カンパリ・グループ社 |
地域分類 | アメリカ ケンタッキー州 |
仕込み水 | ケンタッキー川 |
蒸留所の歴史
西暦年 | 内容 |
---|---|
1869年 | トーマスリピー氏によって前身の蒸留所であるリピー蒸留所が創設される |
1893年 | シカゴで開かれたワールドフェアにて「ケンタッキーを代表するウイスキー」に選出される |
1905年 | トーマスの息子兄弟が蒸留所を買収して引き継ぐ |
1920年 | アメリカで禁酒法が制定されたことを受けて,生産が停止される |
1933年 | 禁酒法が廃止され,生産が再開される |
1970年 | オースティン・ニコルズ社によってリピー蒸留所が買収され,ワイルドターキーとしてブランドが確立される |
1980年 | オースティン・ニコルズ社がフランスのペルノ・リカール社によって買収される |
2009年 | イタリアのカンパリ・グループ社がワイルドターキーのブランドと蒸留所を買収する |
2010年 | 1年ほどかけて蒸留所を近代的なものへと建て替える |
「ワイルドターキー8年」ボトルの特徴
概要
ブランドが誕生した当時から残る,101プルーフ(50.5%)で8年熟成のプレミアムバーボンです!
高いアルコール度数でありながら,繊細かつ圧倒的なバニラの甘さがあるため,想像以上に飲みやすいのが特徴的ですね。
ビンを見ただけでも,非常に濃い色味であることがわかりますが,これは「クロコダイルスキン」と呼ばれる内側を強く焦がした樽で熟成させていることに由来するものです。
まさにバーボンと言わんばかりの力強さを堪能できるボトルになります!
ボトル外観
諸元
ボトル名 | ワイルドターキー8年 |
地域 | アメリカ ケンタッキー州 |
種類 | バーボンウイスキー |
原料 | モルト・グレーン |
容量 | 700ml |
度数 | 50.5% |
入手価格 | 約3,000円 |
製法と特徴
- 8年熟成という超熟のバーボン
▶寒暖差のあるアメリカにおいては8年は長熟です。繊細な風味を伴う熟成感が養われています!
- 101プルーフでボトリング
▶伝統的な高いアルコール度数でボトリングすることで,フルボディで力強い風味が感じられます。
- 「クロコダイルスキン」と呼ばれるヘビリーチャーの樽で熟成
▶強く焦がした樽で熟成することで,樽の要素が多く溶出し,バーボンらしい圧倒的なバニラ感付与されています!
「ワイルドターキー8年」徹底レビュー!
まずレビューの項目について説明しておきます!
レビュー項目
- 色味
ウイスキーをグラスに注ぎ、目視にて色の濃さを5段階評価します!
- 香り
香りについて私が感じ取った内容をまとめていきます!
- 味わい
味わいについても私が感じ取った内容をまとめます!
- 余韻
余韻の長さを5段階で評価します!!
- 総評(100点満点)
ボトルのポジティブな風味とネガティブな風味を10段階で評価し、レーダーチャートで表現します!
ポジティブで獲得した点数からネガティブの点数を引くことにより、ボトルを100点満点で評価します!!
また総評を文章にて取りまとめていきます!
さてさて、それでは早速「ワイルドターキー8年」をテイスティングレビューしていきます!
色味
色味は非常に濃く,濃密な琥珀色です!
外観だけでも濃密で甘みの強い味わいであることが予想できます。といいうか注いだ瞬間からもうバニラの香りがふらふらと漂っているような…
短
1 2 3 4 5
長
香り
香りの第一印象は圧倒的に強力で確かなバニラ香でした!まるでバニラアイスを食べているかのような,非常に甘く濃密な香りですね。
バニラが強すぎて他の香りが感じ取りづらいのですが,他のも長熟ゆえのオークの甘さがしっかりと感じられます。
また比較的控えめですがバーボンらしいエステリーな溶剤系の甘さも感じ取ることができます!おそらく硬水によるものか,ミネラルの要素も薄く感じ取れますね!
101プルーフ(50.5%)の高いアルコール度数を全く感じないのが驚きでした!鬼甘!
↓感じ取れる香り↓
支配的なバニラ/暖かいオーク香/ウッディ/エステリー/ミネラル感
味わい
味わいになるとバニラの甘さとオーク由来のウッディ感が並列に強く感じられます。口に入れた時に鼻から抜ける香りは溶剤系のエステリーな要素が強力でした。
舌触りが若干ザラザラとした感じでありながら,クリーミーでキャラメルのような甘さも存在しています。
やはり硬水のような無機質なミネラル感が味わいにおいても感じられました。
アルコールの刺激は少々残っていましたが,強力な甘さで相殺できている程度かと思います!飲みやすい!
↓感じ取れる風味↓
強力なバニラ/オーク香/ウッディなビター感/溶剤系エステリー/クリーミー/キャラメル/ミネラル
余韻
余韻になるとバニラの主張が多少抑えられており,エステリー感とウッディでビターな要素が中心に残ります。
やはり度数が高いため,余韻も力強く長く残り続けています!
香りから余韻まで一貫した個性が感じられるボトルでした!
短
1 2 3 4 5
長
「ワイルドターキー8年」飲み方について
さて、ここまではストレートにてボトルのレビューをしてきました。
そこで「ワイルドターキー8年」はどの飲み方が一番美味しいのでしょうか。王道の飲み方である「トゥワイスアップ・ロック・ハイボール」の3種類で比較してみましょう!
飲み方について深く掘り下げた記事も書いているのでご参考までにリンクを貼っておきます!
トゥワイスアップ
ポイント
加水したところ香りは圧倒的なバニラ感がさらに前面に押し出てきました!もうもはやバニラでしかないです(笑)
味わいも香りで感じたものと全く同じになり,強力なバニラが主体になっています。他に感じるものは強いて言えばビターな樽香でしょうか。
トゥワイスアップではワイルドターキーらしいバニラを強く感じることができますね!
ロック
ポイント
冷やしてもなお収まることを知らないバニラ感には驚愕です。しかし単調にバニラというわけでもなく,エステリーな要素の主張が強まっていますね!
口に含むとミルクチョコの甘さをしっかりと感じますね。やはり飲み方によってニュアンスは多少変われど,甘さが主体なのは確かなようです!
ロックは多様な風味がバランス良く生きているように感じましたね!
ハイボール
ポイント
ハイボールにすると若干果実系の甘さが香りで開いてきたでしょうか。しかしやはり中心にはバニラ系の甘さが存在しており,背景にスパイシーなニュアンスが感じられます。
炭酸の軽やかな爽快感に乗って,非常に香ばしいフルボディの甘さが広げられており,甘めのハイボールとして非常に優秀ですね!
おすすめの飲み方は??
「ワイルドターキー8年」のおすすめの飲み方は「ロック」です!
やはりバーボンといえばロック。そんなイメージの通り,バーボンの力強い甘さはロックとの相性がとても良いですね!
引き締まったバニラ感はさながらバニラアイスのよう,他にも溶剤系の甘さなど多様な風味がバランスよく活かされていました。
ワイルドターキー8年がクールにロックで決めましょう!
「ワイルドターキー8年」総評
最後に総評に入りたいと思います!まずはレーダーチャートから!
ポジティブ
ネガティブ
さてさて、気になる点数は…
ー83点ー
点数の理由と評価
ワイルドターキー8年はとにかく圧倒的なバニラ感が特徴的でした!
おそらくワイルドターキー以上にバニラの風味を強く感じられるボトルは他にないでしょう。
ウイスキーの風味の表現で言うバニラがどんなものか,まだわからないと言う方には学習用としても非常に有用かもしれません!
入手も容易で価格帯も優しい,そしてハイプルーフの力強い味わい。総合的に見ても最強のコスパを誇るバーボンと言っても差し支えないでしょう!
お家に1本は置いておきたいボトルですね!
レビューに使用した道具たち
グラス:グレンケアン
ジガーカップ:JOYONEというメーカーのものをAmazonで購入して使っています。
正直計りたい分量が計れるものであれば何でもいいと思います!