【レビュー】ザ・マッカラン12年シェリーオーク|100点評価・色彩化・飲み方|ウイスキーラウンドアップ

記事の概要

管理人によるボトルのレビューを通して、皆様にその魅力を伝える記事です。情報量の多さではどこにも負けません。

今回は…
ザ・マッカラン12年シェリーオーク

当記事では,このボトルについて

  • ザ・マッカラン」ってなに?
  • ボトルの特徴
  • 香り・味わい・余韻を徹底レビュー
  • 感動を色彩化して表現
  • おすすめの飲み方

などなど詳しく解説していきます!!

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MACALLAN(マッカラン)
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\\執筆者情報//

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初谷(はつがい)

ウイスキーに関わるあらゆる情報をまとめ,「ウイスキーを知りながらより深く楽しめる記事」を発信しています。
【Shop】ウイスキー専門店『Drinkable books』
【経歴】東京都立大卒|元公務員・ネット酒屋開業
【資格】JWRC公認ウイスキーエキスパート|ウイスキー検定2級
【その他】バンド「Candid moment」のドラマー

各種SNSも運用中!

「ザ・マッカラン」ってなに?

ザ・マッカランの解説

ザ・マッカラン』とは,スコットランドのスペイサイド地方に所在するザ・マッカラン蒸留所が手掛けるシングルモルトウイスキーのことになります。
 このザ・マッカラン蒸留所は1824年にハイランド(スペイサイドを包含)で2番目に政府の公認を獲得したとされる,非常に長い歴史を誇る蒸留所であり,原料の大麦や樽材の諸元にまで妥協を許さない,頑固とも言える熱い職人魂に基づくウイスキー作りが継続されています。

 そしてその最大の特徴・魅力は”シェリー樽”の扱いに長けている点にあり,原木の選定から火入れ,シェリーボデガでのシーズニングのまでの細部に渡って強いこだわりが尽くされています。実際に樽にウイスキーを詰められるようになるまで,実に6年以上もの歳月がかけられているというから驚きです。
 その結果として得られるテイストはドライフルーツのような濃厚な甘みを主体とした,華やかでラグジュアリーな印象を醸し出し,その気品が高級車ブランドに準えられて,マッカランは”シングルモルトのロールスロイス”とも称されるようになりました。

 さらにその実力は売上の観点からも確かなもので,世界のシングルモルト売上ランキングでは第3位,日本国内のみに着目すれば第1位に座していることから,多くの人の憧れの的となっています。

ザ・マッカラン12年シェリーオークボトルの特徴

\\ボトル外観//

\\ボトル諸元//

ボトル名ザ・マッカラン12年シェリーオーク
蒸留所ザ・マッカラン蒸留所
地域スコットランド
スペイサイド,スペイ川中流域
種類シングルモルト
原料モルト
容量700ml
度数40%

\\製法と特徴//

  • 最高級のシェリー樽で熟成された原酒のみで構成
    ▶︎約6年の歳月をかけて入念に作られた樽を使用することで,原酒がエレガントなシェリー香やドライフルーツの濃密な甘さ,力強いウッディネスを獲得している。またそれらの魅力は色味にも現れる。
  • スコッチ業界最小水準のポットスチルで蒸留
    ▶︎数ある蒸留所の中でも最小サイズのポットスチルを採用することで,甘く重く複雑なテイストを得ることが可能となっている。
  • こだわりが尽くされた独自の原料(大麦と酵母)
    ▶︎大麦や酵母の品種・品質に徹底的にこだわり,華やかな香味を呈するエステル成分を多く得られるように工夫が為されている。

ザ・マッカラン12年シェリーオーク徹底レビュー!

まずレビューの項目について説明しておきます!

レビュー項目

  • 色味

ウイスキーをグラスに注ぎ、目視にて色の濃さを5段階評価します

  • 香り

香りについて私が感じ取った内容をまとめていきます

  • 味わい

味わいについても私が感じ取った内容をまとめます

  • 余韻

余韻の長さを5段階で評価します

  • 総評(100点満点)

ボトルのポジティブな風味とネガティブな風味を10段階で評価し、レーダーチャートで表現し,ポジティブで獲得した点数からネガティブの点数を引くことにより、ボトルを100点満点で評価します

また最後に総評を文章にて取りまとめていきます!

さてさて、それでは早速「ザ・マッカラン12年シェリーオーク」をテイスティングレビューしていきます!

色味

色味は比較的濃いめであり,琥珀みがかったゴージャスな金色です。シェリー樽熟成原酒らしい,いかにも甘みに特化していそうな色合いであり,ワクワクしてきます。

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香り

 香りの第一印象は砂糖をまぶしたドライフルーツのような圧倒的な甘さでした。非常に濃縮感があり,どこかシロップに近いまとわりついてくるような粘性を感じさせてくれます。
 そしてこのドライフルーツの甘さの次に感じられるのが力強いウッディネスであり,家に馴染んできた木製家具のようなノスタルジーな印象があります。とても香ばしい。

 その他に感じられる要素としては,バニラアイスのようなクリーム系の甘さやダークなキャラメル感,暖かみを感じるジンジャースパイス,適度なラムレーズンの渋み,カラメルのような甘苦さなどが挙げられます。

 アルコールの刺激はほとんどなく,濃密な甘さが主体で多層的。上品で優雅なひと時を演出する魅惑的な香りでした。

感じ取れる香り

砂糖漬けドライフルーツ|力強く香ばしいウッディ|バニラアイス|ダークキャラメル|ジンジャースパイス|ラムレーズン|カラメル

味わい

 味わいの第一印象は,香りで感じたイメージと全く同じであり,砂糖漬けのドライフルーツの強烈な甘さでした。個人的には”ところどころ砂糖の粒が紛れ込んでいるのではないか?”と疑いたくなるほどに,ランダムに襲い来る強力な甘さを感じます。
 しかし,その一方で甘さと対になるような,樽由来のウッディなビター感も色濃く感じることができ,スイート&ビターの絶妙なバランス感が保持されています。

 その他の要素としては,ラムレーズンのような大人な渋み,情熱的な暖色系の花畑,ビターキャラメル,ジンジャースパイス,香ばしいオークのウッドスモーク感なども感じることができます。

 味わいにおいてもアルコール感やエグみのようなネガティブな要素を表面化させず,香りの印象と相違ない華やかさを感じることができるのは珍しく,非常に魅力的。シングルモルトのロールスロイス”と称されるだけあり,その完成度の高さには脱帽です。

感じ取れる風味

砂糖漬けのドライフルーツ|ウッディなビター感|ラムレーズンの渋み|フローラル|ビターキャラメル|ジンジャー|ウッドスモーク

余韻

 主たる余韻としては,砂糖等が添加されていないドライフルーツやレーズンのような,自然でありながら妖艶な甘さと渋みが根強く残ります。
 また徐々にビターなウッディ感暖かいジンジャースパイスが主張を強めてくるように感じられ,なかなかキレていかない深い余韻が演出されています。

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ザ・マッカラン12年シェリーオークボトルを色彩化すると…?

 この「ボトルの色彩化」では,ネットの記事を通してでは共有することのできない,味覚や嗅覚を通して得られた感動を「色彩」として視覚化することを目的としています。
 本来直接伝えることができないような,”ウイスキーから得られた感動を五感に直接訴えかけられるように”という思いを込めたコーナーです。

 さて,「ザ・マッカラン12年シェリーオーク」の色彩をお楽しみください。

ザ・マッカラン12年シェリーオーク飲み方について

さて、ここまではストレートにてボトルのレビューをしてきました。

そこで「ザ・マッカラン12年シェリーオーク」はどの飲み方が一番美味しいのでしょうか。王道の飲み方である「トゥワイスアップ・ロック・ハイボール」の3種類で比較してみましょう!

飲み方について深く掘り下げた記事も書いているのでご参考までにリンクを貼っておきます!

トゥワイスアップでは?

ポイント

 トゥワイスアップでは,香り・味わいともにストレートで感じられたウッディな印象がやや抑えられ,砂糖付けのドライフルーツの甘さと,ラムレーズンの渋みが最も強く感じられるようになりました。また味わいと余韻の間にも濃く深い甘さを感じることができ,こちらはジンジャーシロップのようにも感じられます。
 余韻にかけてようやくウッディなビター感が顔を出し始め,ビターキャラメル系の甘さと共にとても長く残ります。ストレートが苦手な方や,わかりやすい甘さを感じたいという人は,ぜひ常温の水を足してみると良いでしょう。

おすすめ度

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ロックでは?

ポイント

 ロックでは,砂糖などを添加されていないドライフルーツの自然な甘み・渋みと,力強く香ばしいウッディ感が強調されました。香りでは多様性がやや削られ,よりスイート&ビターのコントラストが鮮明になった印象ですね。
 味わいではレーズン系の渋みやカカオ90%くらいのビターチョコレートジンジャースパイス感をダイレクトに感じることが出来ます。余韻にかけてはチョコバナナのような甘さが非常に長く残ります。

 冷やしておきながらも余韻が損なわれることなく,ストレートや加水と比較してキャラクターを鮮明に掴むことが出来ました。氷の溶け出しによって際立つ甘みは必見です。

おすすめ度

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ハイボールでは?

ポイント

 通常シェリー樽系のウイスキーはハイボールとは相性が良く無いイメージがあったのですが,考えを改めなければなりません。マッカランではビター感や独特なシェリーのエグみなどがあまり出てこず,華やかな甘さ主体のハイボールとしてとても美味しかったです。
 マッカランという存在的にもボトルの価格帯的にも,ハイボールという選択肢が取りづらい気はしますが,許せるならばちょっと試してみて欲しいですね。

おすすめ度

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ザ・マッカラン12年シェリーオーク総評

最後に総評に入りたいと思います!まずはレーダーチャートから!

ポジティブ

ネガティブ

さてさて、気になる点数は…

点数の理由と評価

ザ・マッカラン12年シェリーオーク』の最大の魅力は,なんと言っても香りから余韻にかけて甘さが主体である点にあるでしょう。しかし単純に甘いだけでなく,奥行き方向のベクトルには苦味や渋みなどの存在していて多層的。”シングルモルトのロールスロイス”という呼び名に相応しいゴージャスさがしっかりとありました。

 また加水やロック,ハイボールなどの主たる飲み方の中において,どれを選択してもネガティブな要素があまり出てこず,しっかりと飲み方に適した魅力が引き出されてくるのがもはや不思議。飽きるどころか,飲めば飲むほどその魅力に感服させられていくことでしょう。

 強いて短所を挙げるのであれば,人気すぎるが故に投資価値が付いてしまって入手が難しいことや,そもそもの価格帯が高いことなどが考えられますが,そんな短所を差し置いて経験として飲んでおく価値があります。

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レビューに使用した道具たち

グラス:グレンケアン

ジガーカップ:JOYONEというメーカーのものをAmazonで購入して使っています。
正直計りたい分量が計れるものであれば何でもいいと思います!