記事の概要
管理人によるボトルのレビューを通して、皆様にその魅力を伝える記事です。
今回は…
「ブルックラディ18年」
当記事では,このボトルについて
などなど詳しく解説していきます!!
\\執筆者情報//
初谷(はつがい)
ウイスキーに関わるあらゆる情報をまとめ,「ウイスキーを知りながらより深く楽しめる記事」を発信しています。
【Shop】ウイスキー専門店『Drinkable books』
【経歴】東京都立大卒|元公務員・ネット酒屋開業
【資格】JWRC公認ウイスキーエキスパート|ウイスキー検定2級
【その他】バンド「Candid moment」のドラマー
各種SNSも運用中!
「ブルックラディ」ってなに?
ブルックラディの解説
- 蒸留所とブランド
『ブルックラディ』はスコットランドのアイラ島、インダール湾沿岸のボウモアとは反対側に位置する,ブルックラディ蒸留所が生産を手がけるノンピートタイプのシングルモルトブランドになります。
同蒸留所のウイスキー作りにおいては,その環境によって育まれる個性をとても大切にする「テロワール」の概念を強く重視しており,最終的には原料から生産工程まで全てをアイラ島で行うことが目標とされています。そしてこの目標は既にかなり達成に近づいており,2023年には自社製麦設備が導入予定であり、原料のモルトも既に半数程度はアイラ島産のものに置き換わっています。そんなブルックラディ蒸留所で作られるウイスキーはまさしく純粋なアイラ島の個性が強調された、非常に品質の高いものとなっています。
またブルックラディ蒸留所の最も面白いポイントは,主にピーテッドレベルの違いによる3種類のブランドが設けられている点にあります。その3種とは,ノンピートタイプの”ブルックラディ”,ヘビリーピーテッドタイプの”ポートシャーロット”,ウルトラヘビリーピーテッドの”オクトモア”であり,それぞれが強力かつ個性的な美味しさを秘めています。
「ブルックラディ18年」ボトルの特徴
「ブルックラディ18年」テイスティングレビュー
さてさて、それでは早速「ブルックラディ18年」をテイスティングレビューしていきます!
色味
『ブルックラディ18年』の色味については,中程度よりも少々濃い程度に見え,どことない奥深さを感じるゴールドといった印象です。客観的な指標としてwhiskys.co.ukの色見本に準えて評価すると,"Russetmuscat"くらいであると言えるでしょう。
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香り
- 第一印象
キャラメルの濃い甘み,濃密なバニラカスタード,爽やかな柑橘感,ほのかな島の潮風
アルコール刺激は皆無|クセもかなり控えめ
- 経時変化で見える要素
熟した桃,フローラルなラベンダー,穀物感,柑橘ジャム,ウッディスパイス,トロピカルフルーツ
筆者の一言
香りの第一印象はもう絶句。あまりの華やかさに爆弾のような濃縮感を感じることができます。ああ,この香りをルームフレグランスにしたーい。
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味わい
- 第一印象
ナチュラルな高級蜂蜜,香ばしい穀物感,煮詰めた濃密柑橘ジャム,特有のアイラ島の潮風
アルコール感は皆無|クセも皆無で飲みやすい
- 経時変化で見える要素
七色のトロピカルフルーツ,濃密なドライフルーツ,バニラキャラメル,フローラルな香水感
- 余韻に残る要素
オーク由来の暖かいスパイス感,ほのかな島っぽさ
筆者の一言
味わいでも煌びやかな要素の数々が並びました…。度数50%故に満足感は高いのに刺激は皆無で飲みやすい。明らかにレベチな美味しさを感じることができます。
「ブルックラディ18年」総評
最後に総評に入りたいと思います!まずは風味の各要素をグラフ化してみてみましょう!
さてさて、気になる点数は…
点数の理由と評価
- 香り:5/5|味わい:5/5
まず『ブルックラディ18年』のテイストに関しては,とにかく圧倒的な華やかさに長けていながら,土台には島の要素を感じるような複雑な構成になっていた印象です。とにかく凝縮感満載な甘みが根強く,並みの18年熟成のウイスキー以上に強烈な満足感が得られる印象でした。
今回は数量限定リリースということでしたが,その間もブルックラディ蒸留所は美味しいウイスキーの生産を間違いなく継続し続けてくれているでしょう。今後このような圧巻な美味しさのボトルが十分にリリースされる日を心待ちにしたいと思えるような,深い感動を得られるボトルでした!
- 初心者向け度:4/5
続いて初心者向けかどうかという観点で『ブルックラディ18年』を見てみると,適していると言えます。
まず味わいの系統としては”力強くて濃厚な甘み”といった様相であり,島らしさがあるという点で少々個性的ではありますが,特段初心者を退けるようなクセのようなものは見受けられません。加えて存在自体の価値が非常に高いボトルなので,経験としても飲む機会があった際には飲んでみたほうが良いと言えるでしょう。
- 入手性:ー/5|コスパ:ー/5
最後に『ブルックラディ18年』のコスパと入手性については,数量限定商品のため具体的な言及は控えたいと思います。
まず入手性に関しては,価格を考えなければネットショップ等ではちらほらと出品があり,決して市場に完全に存在しないボトルという訳ではありません。しかしながら適正と言える20,000円程度の価格帯で見つけることはほぼ不可能に近いと言えそうです。
またコスパについては,やはりなんとも言い難いところですが,単純に味わいだけを見れば本当に素晴らしいボトルだと思いました。正直なかなかお目にかかれないボトルだとは思いますので,どこかしらのバーなどで見かけた際には,是非とも飲んでみて欲しいなと強く思います!