記事の概要
この記事では様々なところで口にしたウイスキーの香り・味わい等のレビューや感想を書き留めていきます!
蒸留所名やボトルブランド名ごとに五十音順で羅列します。随時更新していきますのでぜひお楽しみに!
+ボタンをタップするとレビューが広がります!
ご協力のお願い!
この記事の中には,今後みなさんのテイスティングノート(飲み方はなんでもOK)も書き込んでいきたいと考えています。
そのためTwitterやInstagramのDM,もしくは下記フォームから,飲んだウイスキーの感想やレビューの提供を募集します!内容はどんな形・分量でも構いません!
私がまだここに書いていないボトルでも全然大丈夫です🙏
ご提供いただいた際には,ニックネームやイニシャルとレビュー情報をこの記事に追記させていただきます。最終的には多くの人のレビューや感想が詰まったレコードのようにしたいなぁと思っています!
不躾なお願いで恐縮ですが,よろしくお願いいたします!
寄稿フォーム(タップで広げる)
↓蒸留所・ブランド名で検索↓
あ行
I.W.HARPER12年
I.W.HARPER12年
感想
現行すら終売してしまったIWハーパー12年の旧ボトル。まずは飲めたことに感謝です!
香り味わいともにバーボンらしい溶剤系のエステリー香と豊かな樽香が飛び抜けていました。バニラ感は比較的控えめに感じますがしっかりと甘さが存在。全体を通してとにかく甘さが強力でまさにプレミアムバーボンといった印象。
余韻も非常に長く,どこまでも深いウッディネスとエステリーなニュアンスが残り続けます。
アードナムルッカンAd/01.21:01
アードナムルッカン
Ad/01.21:01
感想
アードナムルッカンは2014年創業の新興の蒸留所。そのため通年販売されるボトルはなく,このボトル含め限定リリースが不定期に入荷されるのみのレアなボトル。
テイストから若さが感じられるのは当たり前ですが,既にバニラやレモンタルトのような甘さが全開であり,内陸系の乾いたピーティ感とのバランスは抜群に良し。
余韻にはピーティ感のほかにウッディな渋みやドライフルーツの甘さも感じられます。
今後熟成がある程度進み,供給が安定する時が楽しみでなりません。
アードベッグTEN
アードベッグTEN
感想
アイラモルトの中でも,一際目立つ強力な個性から熱狂的な人気を誇るアードベッグ。
見た目のイカつい印象とは裏腹に,ピート感とフルーティさのバランスが非常によく,なんなら初心者向きとも言えてしまうレベルです。
風味をより具体的に表すと,強力な沿岸系のスモーキーさをベースとして,モルティな甘さ,柑橘系の華やかな香り,多様なフルーツの甘さを感じることができます。
まだ飲んだことがない人は絶対に飲んでみてください!!
イチローズモルト&グレーン505
イチローズモルト505
感想
イチローズモルト505は2020年にコロナ禍を乗り切ろうと頑張る飲食店を支援する目的でリリースされた,飲食店限定販売のボトルになります。(通販とかでもプレ値で見かけますが…)
世界5大ウイスキーを満遍なくブレンドしたワールドブレンデッドウイスキーになりますが,全体邸な印象としてはスコッチのモルトウイスキーに近い印象。モルト比率が高めなので妥当かと思います。
感じ取れる要素としては,オレンジ系の柑橘感,モルティ,胡椒系のスパイシーな樽香,複雑で多様なフルーツ香,バニラ感などなど,ライトな酒質ながら幅広い香味を持っていました!
か行
シングルモルト嘉之助2022 LIMITED EDITION
シングルモルト嘉之助2022
LIMITED EDITION
感想
2022年限定バージョンのシングルモルト嘉之助。ノンピート麦芽を原料とし,2017年〜2019年にかけて蒸留された原酒のうち,シェリー樽で熟成された原酒をキーとして構成されています。
上記から熟成期間は概ね3〜5年であり若く感じますが,比較的温暖な鹿児島県で作られているため熟成の進行が早いため,スコッチと比較するよりも台湾のカバランなどをイメージしたほうが良いか。
その風味としては甘いぶどう,レモン,紅茶感,古木とウエハース,ベリー系ドライフルーツ,コーヒー系ビター感,スパイシーな樽感などが感じられます。
端的に表すならば「南国×シェリー樽」といった感覚でした!
キルケラン HPバッチ5
キルケラン
ヘビリーピーテッド バッチ5
感想
グレンガイル蒸留所のリリースのうち,フェノール値84ppmのヘビリーピーテッド麦芽を原料とした原酒に焦点を当てた「ピート・イン・プログレスシリーズ」の第5弾のボトル。
樽構成はバーボン樽原酒85%,シェリー樽原酒15%のカスクストレングスであり,日本には660本限定で入荷されていたボトルになります。
高いフェノール値から予想されるインパクトを上回る強烈なピートスモークを主体とし,キャンベルタウンらしいブリニー感,ビスケット系モルティ感,柑橘とレーズン,バナナ,香ばしいコゲ感などなど,あらゆる方面に強い個性が飛び抜けていました。
非常に入手困難ですが,バーなどで見かけた際は飲んでおきたいところ。
キルホーマン2011 バーボンカスク
キルホーマン2011
バーボンカスク
感想
アイラ島のキルホーマン蒸留所より,ヘビリーピーテッド麦芽(50ppm)を使用した原酒のうち,バーボンカスクで熟成された原酒をシングルカスクでボトリングした商品。
そのテイストは強力なピートスモーク,干草,バニラ,濃厚なオレンジ,何かが爆発した感じ,クッキー,モルティ,ミルクチョコなどが感じ取れました。
キルホーマンらしいドライなピートスモークは意外にも飲みやすく,私自身が一番好きなアイラモルトだったりします!
グレンギリー1999 ラグランジュカスク
グレンギリー1999 ラグランジュカスク
感想
グレンギリー蒸留所で作られた原酒のうち,最高級のシャトーラグランジュのワイン樽で熟成させた原酒にフィーチャーしたボトル。ハイランドモルトらしいグレンギリーの個性と個性的なワイン樽の融合は圧巻か。
また同蒸留所は生産量が少なめでありながら,ノンカラー・ノンチルフィルタードにこだわりを持っており,トラディショナルな生産を行っています。
テイストの印象としては強いタンニンの渋み,濃厚なイチゴ,ダークフルーツ感,ビターチョコ,オレンジピール,マイルドな舌触り,濃厚な木の要素,モルティなどなどとても多様。全体を総括すると個性的なワイン樽のタンニン感が主体的でした。
これまたなかなか他にはない個性を感じることができましたので,斬新さを感じたい人にぴったりだと思います!
グレンタレット15年
グレンタレット15年
感想
グレンタレットは2020年にボトルデザインを変更しましたが,このボトルは新しい方のボトル。スクエアでシンプルなデザインが非常にクールですが,現在は年間で数本から数十本程度しか入荷されていないようです。
その風味については,香りから余韻まで一貫して,ヨーロピアンオーク樽に由来する圧倒的なドライフルーツ感が前面に出ていました。
また他にもオレンジ,強力なバニラ,モルティ感,シナモンの要素,そしてアメリカンオーク樽由来のキャラメル感など,とにかく甘さが際立っていました。
なかなか飲む機械に出会えないものとは思いますが,是非とも一度は味わって欲しい,とても魅力的なボトルでした…
グレンファークラス25年
グレンファークラス25年
感想
グレンファークラスの公式ラインナップより,常時販売されているものの中では最長熟のボトル。
グレンファークラスといえば熟成にシェリー樽をふんだんに使用する蒸留所として有名であり,このボトルも例に漏れずシェリー樽の要素を強く持っています。
しかしながら単に古典的なシェリー香が強いわけではなく,濃淡方向よりも広狭方向にシェリー感が広まっている印象があります。
実際に感じられた要素としては,優しいレーズンの甘さ,砂糖水のような甘さ,濃密な木の甘さ,ナッツ入りチョコレート,ダークチョコのビター感,深煎りコーヒー,ドライフルーツ,オレンジ,はちみつなどとても多様。一言で表すならば「高級なレーズン入りチョコレート」ですね。
グレンファークラスは本当に美味しい…
ザ・グレンリベット ライセンスド・ドラム
グレンリベット
ライセンスド・ドラム
感想
2022年2月に発売されたグレンリベットの限定ボトルであり,1824年に政府公認第1号の蒸留所となったことに敬意を表して作られたボトルになります。
ファーストフィル・ダブルオーク(アメリカンとヨーロピアン)熟成を経た原酒が使用されており,ボトルデザインは現存する最古のグレンリベットのボトルがモチーフとなっています。
その風味ははちみつとバニラ,花畑のフローラル感,シナモン系スパイシー,ジンジャーの強いドライ感,薄いピーチ系の甘さ,若干のベリー感,バニラ,ヘーゼルナッツなど,スペイサイドらしい印象が強し。全体としては荒々しさはあれど濃厚な甘さが魅力的といった感覚でした。
数量限定ですがまだ買えそうですね。グレンリベットが少しでも好きなら買っておきましょう!
ザ・グレンリベット25年
グレンリベット25年
感想
グレンリベットの公式ラインナップのうち,通年販売されているものの中では最長熟のボトルです。
25年以上の熟成を経た原酒をバッティングし,リフィルのオロロソシェリー樽で後熟を行った原酒で構成されており,まさしく最高級のグレンリベット。
そのテイストは,華々しいフローラル感,強烈なレーズンの甘さ,鬼のようにリッチな樽香,チョコの甘さとビター感,シリアル,モルティの甘さ,シルキーな舌触り,シナモン系スパイシーなどなど,数え切れないほど多様。総括しようにも「甘すぎて細かくはよくわからん」となってしまいます。
グレンリベットは私をウイスキーの世界に引きずり込んだ原点でもあり,万人に全力でおすすめしたいウイスキーです!
さ行
ザ・ニッカ12年
ザ・ニッカ12年
感想
ザ・ニッカ12年は2019年に終売してしまいましたが,ニッカウイスキーの鶴の終売後からはフラグシップ的立ち位置となったブレンデッドウイスキーになります。ちなみに現在は後継の「ザ・ニッカ テーラード」がリリースされています。
一部海外原酒は使用されていますが,宮城峡と余市の多彩な原酒をベースとしつつ,厚みのあるグレーンで土台が形作られており,リッチかつゴージャスなテイストから抜群の高級感を誇る代物。また特徴的なボトルデザインも2015年にグッドデザイン賞を受賞するなど内外ともに素晴らしいウイスキー。
その風味は,砂糖漬けの多様なフルーツ,ビターオレンジ,甘く深いウッディネス,芳醇なモルティ感,ミルクキャラメル,カカオ系ビター感,スパイシーなど非常にわかりやすい美味しさが目立つ印象。
終売以降順調に市場価格が上昇しているボトルですが,今のうちに買っておくかとても悩む…
静岡蒸留所 プロローグK
静岡蒸留所
プロローグK
感想
2016年に創業した静岡蒸留所。そこに設置されるポットスチルのうち,かつて軽井沢蒸留所で使用されていたスチルで蒸留され,バーボン樽で熟成されたウイスキーをボトリングした商品。原料の大麦も英国産だけではなく,国産のものも贅沢に使用された正真正銘のジャパニーズウイスキーです。
そのテイストは,強いバニラの甘さ,キャラメル,ハニートースト,アロマティック,胡椒系スパイシー,濃厚なピートスモーク,アーモンドなど,3年と言う短い熟成期間としてはかなり多様な要素が感じられました。総括すると「甘さとピートスモークが同列。すでに美味しく末恐ろしい。」といった感じですね。
しばらくは限定販売になると思いますが,今後も定期的にKにフィーチャーしたボトルがリリースされると思います。タイミングよく飲む機械に出会ったならば迷わずに飲んでおきましょう。
た行
竹鶴12年(初期ボトル)
竹鶴12年(初期ボトル)
感想
竹鶴はニッカウイスキーの余市と宮城峡の原酒で構成されるブレンデッドモルトウイスキーのブランドになります。この12年は2000年に発売されましたが,「まっさん」が放映された2014年に終売となってしまいました。
風味としては,余市のピートスモーク,宮城峡のりんごとモルティ,コゲ感を伴うウッディネス,ビターチョコ,コーヒー,トフィー,キャラメル,プラム,バニラなど,とにかく多様。1980年代に蒸留された原酒にはこんな魅力が詰まっていたのかと感動を隠せません。
今では高値で取引されるようになってしまいましたが,確かにそれだけの価値があるように感じてしまう…
竹鶴17年
竹鶴17年
感想
ニッカウイスキーのブレンデッドモルトウイスキーブランドの竹鶴から17年熟成のボトルです。このボトルもウイスキー人気の加熱に耐えきれず,2020年に惜しくも終売されてしまいました。
竹鶴17年は2018年のWWAにおいて「ワールド・ベスト・ブレンデッドモルトウイスキー(4回目)」を受賞しており,世界的にも評価の高い著名なボトルでもあります。
その味わいは…
濃厚な柑橘の甘さ,フルーツバスケット,溶剤系のエステリーな甘さ,心地よい余市のピートスモーク,圧倒的なレーズン,砂糖漬けのドライフルーツ,シナモン系スパイシー,ブラウンシュガー,柔らかく優しいオーク香など。
まさに無限大。余韻も永遠に感じるほど長く,そのまま消えて欲しくないと願ってしまう。
バーなどではまだ飲めるところもあるあず。絶対に飲んでみて欲しいボトルのひとつです。
な行
は行
響 ブロッサムハーモニー2022
響
ブロッサムハーモニー2022
感想
2021年から登場した響シリーズの限定商品「響ブロッサムハーモニー」の2022年バージョンになります。響はサントリーが世界に誇る山崎・白州・知多の3蒸留所で作られた原酒で構成される,プレミアムなブレンデッドジャパニーズウイスキーになります。
このブロッサムハーモニーでは,その名前から連想されるように桜樽でフィニッシュさせた原酒がブレンドされており,斬新かつ独特な味わいが体現されています。
そのテイストは…
桜を思わせるフローラル,モルティな甘さ,糖蜜,メープルシロップ,和菓子系の繊細な甘さ,僅かな木の渋み,ほのかに白州のピートスモーク,金木犀,洋梨,桜餅など。
多様な甘さを有しながらも,やはり目立つのは桜餅のような華やかでフローラルな印象でした。
サントリーの限定品は狙っても入手できるほうが稀なレベルですが,定期的に抽選販売などをみかけるので応募だけでもしておきましょう!
ブッカーズ2021
ブッカーズ2021
感想
ブッカーズはジムビーム蒸留所が年に一度リリースする,所長ブッカー・ノウ氏の名前を冠したプレミアムなバーボンウイスキーのブランド。熟成期間は6〜8年程度でボトリング時には加水や冷却濾過を行いません。
そのテイストは…
圧倒的なバーボンのエステリー香,溶剤の甘さ,バニラ爆弾,ウエハース,香ばしく甘い木,キャラメルなど。
まさにバーボンの良さが凝縮されたような印象であり,とにかく甘さが強力です。もはや異端な食後のデザートです。毎年販売されてはプレ値で見かけの繰り返しですが,とても美味しいのでバーで飲むべきか。
ま行
宮城峡ピーテッド
宮城峡ピーテッド
感想
毎年リリースされる宮城峡の限定商品のうち,2021年にリリースされたボトルです。内容はヘビリーピートの宮城峡ということで全く想像のつかないものでした。
そのテイストは…
超絶フルーティ,りんごの甘さ,多様な果実のフルーティ,濃いバニラ,シナモン系スパイスを伴うウッディ感,優しく柔らかいピート,レーズン,砂糖漬けのドライフルーツ,ビターチョコなど。
ピーテッドという名前に対して身構えて飲んでみたらビックリ。主体的なのは通常の宮城峡よりも甘く華やかな印象でした。深く探索されば確かにピートスモークが存在しており,バランスの良い深みが生まれています。端的にいえば「想像を絶する美味しさ」です。
2021年の限定商品のためボトルの値段は少し上がっていますが,バーなどでこの感動を味わってほしい…
や行
余市10年(旧)
余市10年(旧)
感想
10年以上熟成された原酒で構成されたシングルモルト余市です。今回飲んだのは2015年に休売されてしまった旧ボトルでしたが,2022年には新たなデザインで再販されることが決定しています。(全国リリースは11月15日)
石炭直火蒸留という珍しい方式で蒸留され,潮風の届く沿岸の貯蔵庫で10年以上の熟成を経た余市の味はいかがなものか?
そのテイストは…
強力な余市のピート,ほのかなサルファリー感,バナナ,香水系のフローラル感,柑橘の甘さ,バニラ,カスタード,シナモン系スパイシー,コゲ感を伴う香ばしいオーク香など。
通常の余市しか知らなかった私としては,10年以上の熟成期間を経ることで「ここまで奥深さが出るのか」と感動したものです。余市らしいピートスモークは丸くマイルドになり,芳醇な香味が多く生まれています。
再販されるボトルは絶対にほしいですね!