記事の概要
ボトラー企業がリリースするブレンデッドモルトは比較的マイナーなものが多く,店頭で見かける機会もあまり多くありませんが,非常に品質の高い美味なるものがほとんどです。この記事では端的にその魅力を伝えるべく,特に知っておくべきな銘柄を合計10本紹介します!
世界的にメジャーなブレンデッドウイスキーやシングルモルトを一通り嗜み尽くし,真新しい銘柄・感動を探している方は,是非この記事で紹介したブレンデッドモルトをチェックしてみてください!
\\執筆者情報//
初谷(はつがい)
ウイスキーに関わるあらゆる情報をまとめ,「ウイスキーを知りながらより深く楽しめる記事」を発信しています。
【Shop】ウイスキー専門店『Drinkable books』
【経歴】東京都立大卒|元公務員・ネット酒屋開業
【資格】JWRC公認ウイスキーエキスパート|ウイスキー検定2級
【その他】バンド「Candid moment」のドラマー
各種SNSも運用中!
ブレンデッドモルトとは?
本題に入る前に,まずは「ブレンデッドモルトウイスキー」とは一体どのようなものなのか?という点について,簡単に解説いたします。まずは大前提からになりますが。世間に広く知られているウイスキーの種別に”シングルモルトウイスキー”と”ブレンデッドウイスキー”という2種類を挙げることができます。
この「シングルモルトウイスキー」は,端的に言えば大麦麦芽のみを原料穀物とし,単一の蒸留所で作られたモルト原酒だけで構成されたウイスキーと表すことができます。またその味わいでは蒸留所ごとの個性が強く表現されることが一般に知られています。
対する「ブレンデッドウイスキー」は複数の蒸留所で作られたモルト原酒とグレーン原酒をブレンドして作られるものと言い表すことができ,バランスの良い飲みやすい味わいが表現されることが知られています。ちなみにこのグレーン原酒というのは,原料に多様な穀物を使用した個性が控えめでライトな味わいのウイスキーのことを指し,通常ブレンデッドウイスキーの大部分はこのグレーン原酒によって構成されています。
ここで今回の主題にもある「ブレンデッドモルトウイスキー」というのはこの両者の中間に位置する種類であり,具体的にはグレーン原酒を交えることとなく,複数の蒸留所で作られたモルト原酒のみで構成されたものになります。ブレンドに無個性な飲みやすさを助長するグレーン原酒が使用されていないことから,その味わいでは個性が犇き合うモルト原酒のハーモニーを感じることができるのが最大の特徴です。
※ブレンデッドモルトという呼称は最近になって定着したもの。中には今でも「ピュアモルト」や「ヴァッテッドモルト」という呼称を使用しているブランドもあるが,意味としては同じものである。
【ボトラーリリース】美味しいブレンデッドモルト10選
ダグラスレイン社
ダグラスレイン社は1948年にグラスゴーで創業されたボトラー企業になります。その前身は米国を対象とした輸出業関連の企業でしたが,当時のブレンデッドウイスキー需要の高まりに乗じてスコッチウイスキーとの繋がりを持ちました。そして当時から蓄積されたストックのウイスキーを原資とする形で,晴れてボトラー業としての稼働が始められています。
今回紹介するウイスキーは「リマーカブルリージョナルモルト」というシリーズからリリースされるブレンデッドモルトであり,スコットランド各地域の蒸留所のモルトのをブレンドし,地域の個性に特化した風味が表現されています。
【ダグラスレイン】
ビッグピート
度数 | 46% |
容量 | 700ml |
キーモルト | アードベッグ,カリラ ボウモア,ポートエレン |
ポイント
「ビッグピート」はダグラスレイン社のリマーカブルリージョナルモルトシリーズのうち,アイラモルトに特化したブランドであり,アードベッグ,カリラ,ボウモア,ポートエレンの4種類のモルト原酒によって構成されるブレンデッドモルトウイスキーになります。中でもポートエレンは1983年に閉鎖されており,現在は入手困難なシングルモルトとして知られていますね。(現在は再開に向けて奮闘中)
またアイラ島のウイスキーと言えば,大麦麦芽の乾燥に際して島内で採取できる海藻を多く含んだピートを多く焚き,独特な薬品のような香りを感じさせる強烈な煙たさを有するのが最大の特徴。このビッグピートを構成する4種類のモルトも漏れなく強い個性を持っているため,激しい個性を感じることができるのが最大の強みになります。
余談までにラベルのおじさんは「BIG PEAT(ふんだんなピート)」と「BIG Pete(ピートおじさん)」の言葉遊びから来ているとされており,風に吹かれる地元のおじさんをイメージしたイラストが採用されています。
香り
透明感のあるピートスモーク|正露丸|レモンと青リンゴ|焦げっぽさ|海の要素|バニラ
味わい
焦げたオーク|少し薬品臭|ピートスモーク|ナッツ入りバニラアイス|オレンジピール|ミント
余韻
短く濃く甘い|海風と煙がスッと抜けていく
▽
【ダグラスレイン】
ロックアイランド
度数 | 46.8% |
容量 | 700ml |
キーモルト | ジュラ,アラン その他オークニーとアイラのモルト |
ポイント
「ロックアイランド」はダグラスレイン社のリマーカブルリージョナルモルトシリーズのうち,アイランズモルトに特化したブランドであり,ジュラ,アラン,そして他にオークニー諸島とアイラ島の複数のモルト原酒をキーとして作られるブレンデッドモルトウイスキーになります。
蒸留所名非公開の原酒について,オークニー諸島はそもそもスキャパとハイランドパークの2蒸留所しかないため,これらのいずれか。アイラ島のモルトはビッグピートを構成するボウモア,カリラ,アードベッグのいずれかではないか,という見方が主流です。(あくまで噂程度ですが…)
内陸のモルトよりも海からの要素を多く獲得する傾向のあるアイランズモルトに特化したブランドだけあり,ゴツゴツした海岸線を思わせるスパイシーなスモーキーテイストや,焚き火のような力強い個性的なテイストが表現されているのがロックアイランド最大の魅力です。
香り
焼いた木|軽快な潮風|はちみつレモン|胡椒スパイス|ピートスモーク|麦芽感
味わい
焦げピートスモーク|吹き荒ぶ潮風|はちみつ|モルティ|ライムとレモンピール|ウッディ
余韻
柑橘と乳酸|軽やかな潮風|焦げ感
▽
【ダグラスレイン】
ザ・ゴールドロンズ
度数 | 46.2% |
容量 | 700ml |
キーモルト | キャンベルタウンの蒸留所のみ |
ポイント
「ザ・ゴールドロンズ」はダグラスレイン社のリマーカブルリージョナルモルトシリーズのうち,キャンベルタウンモルトに特化したブランドです。同地域は3つの蒸留所しか存在しませんが,特にミッチェル家のスプリングバンクとグレンガイルの2蒸留所は特に絶大な人気を誇っており,シングルモルトとしての入手は困難を極めます。
そんな中でこのゴールドロンズは,2つ以上のモルトをブレンドしたブレンデッドモルトのため,これらのうちいずれかは確実に含有されているという希少な代物。公式の情報はそれ以上ありませんが,世間的にはスプリングバンクとグレンスコシアの原酒が使用されているということで,ほぼほぼ確定されているようです。
そんな希少なモルトが犇くキャンベルタウンモルトの特性については,穀物の甘みや潮風を伴うピートスモークが比較的強く感じられる他,ブリニーと称される塩辛さが強く出ており,ほかの地域とは似ても似つかない独特なテイストが表現されています。
香り
モルティな甘さ|ブリニーな塩気|青リンゴ|レーズン|フローラル|カスタードクリーム|わずかにピート
味わい
モルティ|キャンベルタウンらしい塩気|花畑フローラル|りんご|カラメル感|シナモンスパイス|バニラクリーム|弱ピート
余韻
ウッディな樽香とわずかながら香ばしいピートスモーク|キャンベルタウンらしいブリニー感
▽
【ダグラスレイン】
スカリーワグ
度数 | 46% |
容量 | 700ml |
キーモルト | マッカラン モートラック,グレンロセス |
ポイント
「スカリーワグ」はダグラスレイン社のリマーカブルリージョナルモルトシリーズのうち,スペイサイドモルトに特化したブランドであり,マッカラン,モートラック,グレンロセスなどの名だたる銘柄をキーモルトに据えた,人気のブレンデッドモルトになります。
原酒の選定にあたっては,キーとなるモルトたちが本領を発揮するスパニッシュオークのシェリー樽で熟成された原酒を中核としており,ダークチョコレートやドライフルーツの濃厚な甘みを強く感じることができる,ラグジュアリーなボトルです。
時に可愛らしいラベルのワンちゃんについてですが,元はレイン家が飼っているフォクステリアという種類の愛犬だそうで,ワンちゃんの可愛い仕草を表す「スイート」と,ウイスキーの甘く美味しい味わいを表す「スイート」をかけた言葉遊びにもなっているとかいないとか。
香り
豊かなスパイス|オレンジ|レーズン|ウッディ|穀物感|蜂蜜|ミント
味わい
煮込みフルーツ|シナモンスパイス|ダークチョコレート|ウッディな甘み|ミルクチョコ|乳酸感
余韻
ドライなウッディネス|刺激的なスパイシー
コンパスボックス
コンパスボックス社はイギリスのロンドンに居を構えるボトラー企業になります。その創業は2001年で,ジョニーウォーカーのグローバルマーケティングディレクターを務めていたジョン・グレイサー氏がこれを実現しました。ブレンドは全てジョン氏自らが執り行っていますが,その類機な才能は業界のイノベーターやパイオニアと称されるほどであり,彼の功績は雑誌などでも高い評価を獲得しています。
【コンパスボックス】
ピートモンスター
度数 | 46% |
容量 | 700ml |
キーモルト | ラフロイグ,カリラ その他少量のハイランドモルト |
ポイント
「ピートモンスター」はコンパスボックス社が手がけるブレンデッドモルトのスタンダードシリーズのひとつであり,スモーキーテイストに特化したブランドになります。その構成はアイラ島の非常にスモーキーなモルト原酒に少量のハイランドモルトを添加したものとされており,現行品の中身・ボトルデザインは2019年に刷新されたものです。
原酒についてもより詳しい情報が公開されており,全体の64.7%は4タイプのカリラの原酒,35%はラフロイグの原酒,残りはグレンマレイ,トマーティン,バルミニックで構成されたハイランドブレンデッドモルトとのこと。全体としてはミディアムピーテッド程度の仕上がりで,流木の焚き火や沿岸の個性,強いスモーク香と果樹園の果実などの多彩な風味を有しています。
ラベルの絵柄や”ピートモンスター”という名称から,随分と強烈な味わいが連想されてしまいますが,意外にもライトで優しい飲みやすさも持ち合わせています。無論ビギナー向けではありませんが,ピーティなウイスキーを愛する人からは厚い人気を獲得するエレガントなウイスキーです。
香り
柑橘フルーツ|潮っぽい流木の焚き火|柔和なピートスモーク|ヨード香|乾いた穀物
味わい
オレンジジャム|焚き火の焦げ感|弱ピートスモーク|軽度ヨード香|穀物の甘み|胡椒スパイス
余韻
焦げ焦げピートの苦味|海のスパイシー
▽
【コンパスボックス】
オーチャードハウス
度数 | 46% |
容量 | 700ml |
キーモルト | リンクウッド,クライヌリッシュ ベンリネス,カリラ その他ハイランド・スペイサイドモルト |
ポイント
「オーチャードハウス」はコンパスボックス社のスタンダードシリーズのひとつであり,果樹園を意味する”オーチャード”をタイトルに据えた,フルーティーな風味に特化したタイプのブレンデッドモルトブランドになります。
こちらも具体的な構成が公表されており,主体となる原酒はリンクウッド,クライヌリッシュ,ベンリネスの3蒸留所のもの。その他を含めた構成割合は次の通り。
- リンクウッド(ファーストフィルバーボン樽)39%
- クライヌリッシュ(ファーストフィルバーボン樽)29%
- ベンリネス(ファーストフィルバーボン樽)20%
- アベラワー村の蒸留所(オロロソシェリー樽)8%
- ハイランドモルトのブレンド(仏オーク樽)2%
- カリラ(ファーストフィルバーボン樽)2%
このようにオーチャードハウスでは,フルーティな香味を最大限に活かすことのできる原酒を採用されており,ボディがしっかりとしていながらも,軽快に駆け抜ける柑橘や野いちごなどの華やかな風味を体感することが出来ます。
香り
熟したりんご|フレッシュないちご|柑橘|蜂蜜|ジンジャースパイス|穀物とバニラ
味わい
りんご|いちご|パイナップル|柑橘の皮|紅茶マフィン|ジンジャー|バニラ|自然な蜂蜜
余韻
華やかなフルーツ香|柑橘の皮の苦味|ヒリヒリスパイス
▽
【コンパスボックス】
スパイスツリー
度数 | 46% |
容量 | 700ml |
キーモルト | バルミニック(9.3%),グレンマレイ(16.9%) その他複数のハイランドモルト |
ポイント
「スパイスツリー」もコンパスボックス社のスタンダードシリーズのひとつであり,刺激的なベーキングスパイスを感じさせる,リッチなスパイス香に特化したブレンデッドモルトブランドになります。
原酒構成はハイランドモルトのブレンドが全体の73.8%を占め,16.9%はファーストフィルバーボン樽のグレンマレイ,9.3%がファーストフィルバーボン樽のバルミニックとされています。このハイランドモルトのブレンドについては,2021年3月の瓶詰めを境として内容が変わっており,以前はクライヌリッシュ,ティーニニック,ダルユーインでしたが,現在はグレンマレイ,トマーティン,バルミニックになっているとのことです。
中でも全体の大部分を占めるハイランドモルトのブレンドは,焼き度合いの異なる3タイプのフレンチオーク樽で熟成されていますが,フレンチオーク樽はタンニンの含有量が多いことが知られており,中身のウイスキーは力強いスパイス香を獲得すると考えられています。これがスパイスツリーのスパイシーテイストの秘訣ですね。
香り
ドライフルーツ|コクのあるモルティ|刺激的なスパイス|タンニンの渋み|はちみつバニラ|ハーブ
味わい
バナナのドライフルーツ|力強いウッディ|高級蜂蜜|ジンジャー&カルダモン|ドライなモルティ
余韻
ヒリリと暖かいスパイス|ドライ&ビターな柑橘
ベリーブラザーズ&ラッド社
ベリー・ブラザーズ&ラッド社は,1698年にロンドンで創業された老舗の酒商業社になります。会社としてはイギリス王室御用達を獲得しており,王室に直々に酒類を届ける役目も果たしている一大企業です。
またウイスキーに着目すれば,特に著名な取扱ブランドはブレンデッドウイスキーの「カティサーク」になります。その他にボトラー業単体で見ても2010年・2011年のアイコンズ・オブ・ウイスキーにおいて”インディペンデント ボトラーズ オブ ザ イヤー”に輝くほどの実力があります。
【BB&R】
クラシックシェリー・ブレンデッドモルト
度数 | 44.2% |
容量 | 700ml |
キーモルト | 非公開 |
ポイント
「BB&R クラシックシェリー」はスコッチウイスキーの代表的なスタイルを手軽に楽しめる,BB&R社のクラシックシリーズのひとつであり,スペイサイドモルトを主軸としたシェリーバット熟成のウイスキーを使用したブレンデッドモルトになります。同シリーズは2021年にパッケージの刷新が図られましたが,依然として多くの人から愛される大人気シリーズとして名を馳せています。
シェリー樽熟成のウイスキーは,ほかの樽で熟成されたウイスキーよりも濃い色味を獲得し,ドライフルーツのような濃い甘みを獲得することが知られていますが,このボトルはその真髄を極めたテイストが最大の魅力。シェリー感が濃いが故に,好みの分かれるサルファリーな要素も出ていますが,そこも含めてシェリー系スコッチの美味しさが強く表現されています。
香り
超濃厚なドライフルーツ|レーズン|サルファリー|アーモンド|ビターなウッディ感
味わい
砂糖漬けドライフルーツ|ゴムっぽさ|サルファリー|ナッツ入りダークチョコ|ウッディ
余韻
サルファリーな硫黄香|レーズンの渋み
ブラックアダー社
ブラックアダー社は1995年にイングランドのサセックス州で創業されたボトラー企業になります。ボトラーとしての理念は「The cask is king(樽こそ全て)」であり,代表シリーズの”RAW CASK”を筆頭として,樽内部のウイスキーに浮かぶ木片ごとボトリングするという唯一無二の力技に最大の魅力を持っています。
そのほかのシリーズにおいても濾過は最小限に留め,カラーリングなども一切適用されていないため,文字通り樽ごとの個性をダイレクトかつ強力に感じることが出来ます。
【ブラックアダー】
CHIMERA(キメラ)
度数 | 59.2%(ボトルによる) |
容量 | 700ml |
キーモルト | 非公開 |
ポイント
「CHIMERA(キメラ)」はブラックアダー社が保有する樽の中から,複雑なブレンドを重ねて作られるブレンデッドモルトのブランドになります。トレードマークは毒蛇ですが,これは「キメラ」というライオンの頭,ヤギの胴体,毒蛇の尻尾を持つ神話上の怪物から来ており,実質的にも複数蒸留所のモルトからなるこのウイスキーを,複数の生物が融合したキメラに準えたものです。
ブラックアダーのウイスキーはどれも樽ごとの個性の違いを尊重しているものが多く,このキメラもバッチごとに味わいが異なるのが特徴。よって現在市場で見かける「CH1-2022」に着目して紹介すると,ロウカスクらしいパワフルな仕上がりであることはもちろん,ダークチョコ,りんごなどの樽から得られる強烈な香味や,バランスを整える微かなスモーキーテイストなど,あらゆるスコッチの美味しさがキメラのように詰め込まれた逸品です。
香り
シリアル|りんご|香ばしいコーヒー|木材|洋梨|強い胡椒スパイス
味わい
クローブスパイス|ダークチョコ|ベーカリー|りんごと柑橘|ミント|木の苦味
余韻
暖かいオークとスパイス|ベリーフルーツの渋み
ハンターレイン社
ハンターレイン社は,前述のダグラスレイン社から分社する形で2013年に創業されたボトラー企業になります。両企業を背負うのはスチュワート氏とフレッド氏からなるレイン兄弟であり,弟のフレッド氏がダグラスレインに残り,兄のスチュワート氏がハンターレインを立ち上げました。
ハンターレイン社はボトラーとしてのブランドも,分社時にいくつか引き継いでおり,ダグラスレインのメインシリーズであった”オールド・モルト・カスク”や,高級ラインナップの”オールド&レア”などが,現在はハンターレインのものとなっています。
【ハンターレイン】
ヘブリディアンジャーニー
度数 | 46% |
容量 | 700ml |
キーモルト | 複数のアイラモルト 4-6年熟成のジュラ |
ポイント
「ヘブリディアンジャーニー」はハンターレイン社の”旅するウイスキーシリーズ”のうち,スコットランド本島の周囲に浮かぶへブリディーズ諸島で作られるウイスキーに特化したブレンデッドモルトになります。
同シリーズは2022年にボトル・ラベルデザインが刷新されており,可愛らしい流線型のボトルに,それぞれのテーマとなる地域をイメージした風景が描かれたラベルが用意されました。このヘブリディアンジャーニーのラベルに描かれている風景はゴツゴツした岩や優雅に広がる海など,へブリディース諸島の美しい自然を感じせてくれるものとなっています。
使用されている原酒については,アイル・オブ・ジュラの4〜6年程度の原酒とアイラ島の複数の蒸留所の原酒と公表されており,味わいにおいても島の情景を想起させる潮風や海藻,自然に自生する果物のような香味など,アイランズらしい幅の広さを感じる構成。旅するウイスキーの名の通り,へブリディーズ諸島の景色が浮かんでくるような感覚を与えてくれます。
香り
海岸の磯の香り|自然のりんご|中程度のピートスモーク|穀物の甘み|スパイシー
味わい
沿岸部の潮風|海藻|香ばしいピートスモーク|モルティ|柑橘|ウッディ|
余韻
広々とした海の情景|穏やかなピートスモーク|木の苦味