【おすすめ】甘くてフルーティで美味しいウイスキー10選|ウイスキーラウンドアップ

記事の概要

さて、皆さんウイスキーと言ったらどんなものをイメージするでしょうか?

中には「クセが強そう」「高い度数がしんどい」「値段が高い」なんて感じている人もいるのではないでしょうか。

しかし、実はウイスキーの中には「甘くてフルーティでアルコール度数なんてほとんど感じない!」っていうものもあるのです!

この記事ではそんな甘くてフルーティなボトルを10本紹介させていただきます!

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本題に入る前に…

まずはウイスキーの甘さは一体どの様にして生まれているのでしょうか?
その謎から解決していきたいと思います!

「甘さやフルーティさ」どこから生まれているの?

基本的にウイスキーは穀物・水・酵母のみを原料として作られています。これだけ聞いたらどこから甘みが出てくるんじゃ!って思ってしまいますよね。

結論から答えてしまえば,ウイスキーに甘みやフルーティさが出てくるのは、主にその製造工程における「熟成」によるものです。

熟成について簡単に知っておくと,甘さの秘密のみならず,ウイスキーを選ぶときの決め手を身につけることができるので要チェック。

それではこの熟成について「熟成に使用する樽」と「熟成年数」というふたつの軸から,ウイスキーの風味との関係を解き明かしていきましょう。

熟成に使用される樽と風味

ウイスキーの熟成は通常オークで作られた樽で行うのが一般的ですが,単にオークと言っても,その品種によって実は複数の種類があるのです。

加えてウイスキーの熟成を行う前に,ほかの酒類,例えばワインやシェリー酒,バーボンなどを詰めていた樽が使用されることもよくあります。

前にどのお酒を詰めていたかというのは「樽の履歴」と言い表し,もちろんこの樽の履歴によってウイスキーの味も大きく変化します。

このように樽材となるオークの品種と樽の履歴が甘さやフルーティさなども含め,ウイスキーの風味を決定づける最も大きな要因となっているのです。

それでは実際にオークの品種や樽の履歴が実際にどのような風味を作り出しているのかを簡単に見ていきましょう!

オークの品種と風味
  • アメリカンホワイトオーク材

バニラ/カラメル/はちみつ/ヘーゼルナッツ

  • スパニッシュオーク材

レーズン/ドライフルーツ/シナモン/チョコ

  • フレンチオーク材

濃いレーズン/渋み/スパイシー

  • ミズナラ(ジャパニーズオーク)材

白檀/お線香/和風の香ばしい甘さ

樽の履歴と風味
  • シェリー酒

ドライフルーツ/レーズン/チョコ/サルファリー

  • バーボン

バニラ/ウッディ/はちみつ/ナッツ/キャラメル

  • ラム酒

黒糖/焦がした砂糖/強い甘み

  • ワイン

ぶどう/タンニン/華やかな果実香


熟成年数と風味

ウイスキーの聖地であるスコットランドでは、ウイスキーと名乗るための条件として3年間木製の樽で熟成させる必要があります。

この条件が設けられた背景には、過去ウイスキー作りが違法であった時代に先人たちの知見があり,「ウイスキーを樽詰めして隠していたら美味しくなった」という経験から来ています。

少しだけ化学的に考えてみると,ウイスキーを樽に詰めて時間を置いた場合、樽から溶出する様々な成分によって深い味わいが付与されていきます。

もちろん樽に詰められている時間が長いほど、多くの成分を吸収することになるため,樽の個性による影響が大きく生じてくることになります。

ここでは樽から溶出する成分とそれによって付与される風味をいくつか挙げてみます!

樽材由来成分と風味
  • グルコース(樽のセルロース由来)

カラメルのような甘さ

  • 多糖類(樽のヘミセルロース由来)

バター/ココナッツ/カラメル/アーモンド

  • フェノール類(樽のリグニン由来)

バニラ/スパイシー

  • タンニン

渋み

  • ラクトン

ボディの厚み/甘い香り


要点を整理!

改めまして,ここまでの要点を整理してみました!是非タップして読んでみてください!

いよいよ本題!

【甘い・フルーティ】おすすめのウイスキー
Best10とその特徴

さて前置きが長くなってしまいましたが,私の選ぶ甘いウイスキーを10本紹介していきます。(順不同)

どれも非常に飲みやすく,万人が好むタイプのテイストのためハズレはないかと思います。まだ飲んだことのないボトルがあれば是非飲んでみてください!

また初心者の方にとってはウイスキーの飲み始めにピッタリなボトルたちです。ウイスキーに興味のある方は是非この中から最初の一本を決めてみてはいかがでしょう?

ザ・グレンリベット12年

ポイント

グレンリベット12年ザ・グレンリベット蒸留所のオフィシャルボトルのうち,最もスタンダードなボトルになります。

グレンリベットは1824年にスコットランドで政府公認第一号となった蒸留所であり,まさにスコッチの起源とも言えるウイスキーです。

その味わいは王道のスペイサイドモルトらしい華やかでフルーティな仕上がりであり,このボトルを飲まずしてスコッチは語れないとも言える存在感があります。

今回の主題でもある「甘い・フルーティ」なウイスキーといえば真っ先にこのボトルが出てきます!

香り

クリーミーなバニラ/パイナップル/オレンジ/爽やかでどこか懐かしい夏/程よい酸味感

味わい

ナッツ感/オレンジ中心の柑橘系/トロピカル/ウッディなバニラ/ミネラル感/クリーン/チョコレート

バランタイン7年

ポイント

バランタイン」はコンビニやスーパーなどでも販売されており,おそらく普段ウイスキーを飲んでいない方でも名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。

そんな身近なウイスキーですが,バランタインは「The Scotch」という異名が付けられるほどに,スコッチのテイストを代表しているウイスキーであり,世界売上ランキングでも第2位に位置するブランドです。

その中でもこの「バランタイン7年」はリッチな熟成感と強いバニラの甘さ,全体のバランス感がよく,飲みやすさが卓越していたため,選出に至りました。

コスパおよび時と場所を選ばない美味しさから,常飲酒として家に常備しておきたいボトルです!

香り

強いバニラ/はちみつ/柑橘系のフルーティ/馴染みの良いピート感/りんご

味わい

熟したりんご/洋梨/柑橘/クリーミーなバニラ/木の甘さ/暖かいピート感/とにかく優しい

グレンモーレンジ エックスバイ

ポイント

エックスバイは2021年の夏に,グレンモーレンジ蒸留所の新定番商品としてリリースされたボトルであり,カクテルベースになり得る強い甘さを持ったテイストが表現されています。

コンセプトでもある「X」には「無限大の可能性を秘める」という意味も込められており,その味わいはグレンモーレンジらしいオレンジとバニラの甘さを中心とし,厚みのあるリッチテイストが特徴です。

個人的に飲んだ際はショートケーキとしか形容できないような濃厚な甘さが感じられており,今回の主題の中では外せないボトルでした。甘い系ウイスキーの中では最上級の甘さと言えるでしょう!

香り

洋梨/バニラ/オレンジ系柑橘感/フローラル/ショートケーキのよう/バター

味わい

ショートケーキの甘さ/オレンジ/シロップ/クリームブリュレ/チョコレートのビター感

グレンファークラス12年

ポイント

グレンファークラス12年はスペイサイドのグレンファークラス蒸留所が手がける,12年熟成の公式シングルモルトになります。同蒸留所はシェリー樽の扱いに長けた蒸留所として広く知られており,このボトルもシェリー樽で熟成された原酒を中心として構成されています。

故にその風味としては,シェリー樽に由来するレーズンや砂糖漬けの甘いドライフルーツのような,濃厚でフルーティな甘さを感じることができます。加えてシェリー樽原酒によくみられるネガティブなゴム感やコゲ感がほとんど出ていないため,非常に飲みやすい仕上がりとなっています。

近年マッカランなどに代表される著名なシェリー樽熟成系のウイスキーが軒並み入手困難となる中,比較的安定して酒屋さんならどこでも買える点も非常に魅力的です!

香り

シェリー漬けのフルーツ/フレッシュなりんご/スパイシー/レーズン

味わい

シェリーの甘み/ドライフルーツ/フレッシュ/レーズン/スパイシー/リッチ

サントリー 季(TOKI)

ポイント

はサントリーが海外向けにリリースしているブレンデッドウイスキーであり,現在日本では逆輸入品として広く販売されるようになっています。

その構成はサントリーの山崎・白州・知多の原酒のみとなっており,純粋なジャパニーズウイスキー。特に中核のキーモルトには12年程度熟成させた白州が使用されていることから,最近少し話題になっているボトルです。

味わいについては,強力なオレンジの甘さを基調とし,シトラスのフレッシュ感や森林の自然香はベースとなる白州を彷彿とさせます。

ウイスキー人気白熱の時代において,安定的に適正な価格で購入できる点も非常に魅力的ですね!

香り

オレンジ/多様な柑橘/青リンゴ/フローラル/ミント/森林や草原/モルティ

味わい

はちみつ/オレンジ/モルティ/バニラ/ライム/シトラス/田園風景/ウッディ/ビター/胡椒系スパイシー

バスカー
アイリッシュウイスキー

ポイント

バスカーアイリッシュウイスキーはアイルランドのロイヤルオーク蒸留所で作らているシングルブレンデッドアイリッシュウイスキーになります。

このボトルは2021年に「ワインエンスージアスト」という雑誌のアワードにおいて,アイリッシュブレンド部門で最高金賞を獲得したことから一躍有名となり,今では日本でもかなりメジャーになってきました。

味わいとしては強力なトロピカルフルーツ香を中心とし,柑橘やビタミンジュースのようなわかりやすい甘さが感じられるのが特徴となっており,軽やかで飲みやすい仕上がりとなっています。

価格帯もかなり低めであり,常飲酒候補の筆頭に上がるコスパ最強ボトルです!

香り

トロピカルフルーツ/パイナップル/オレンジ/ビタミンジュース/花/はちみつ/クリーミー

味わい

パイナップル/オレンジ/レモン/花畑/はちみつ/ショートケーキ/クリーミー

オールドプルトニー12年

ポイント

オールドプルトニー12年はスコットランドの北ハイランドに位置するプルトニー蒸留所が手がける,最もスタンダードな12年熟成のオフィシャルボトルになります。

プルトニーのウイスキーは独特のソルティ感を有していることから「マリンタイムモルト」というキャッチコピーで販売されており,この12年ではバニラ感とソルティ感が融合して塩キャラメルのような甘さが表現されています。

塩キャラメルのような風味を感じることができるウイスキーは他にもいくつかありますが,このボトルが最も一般的で入手製・コスパ共に最上位です!

香り

キャラメル/バニラ/ブリニー/柔らかい/ショートケーキ/オレンジ/シトラス/甘めのチョコレート/はちみつ

味わい

塩キャラメル/ブリニー/甘いバニラ/柑橘系/フレッシュ/フルーティ/シトラス/スパイシー

ハイランドパーク12年
ヴァイキング・オナー

ポイント

ハイランドパーク12年はスコットランドの北に浮かぶオークニー諸島に位置するハイランドパーク蒸留所が手がける,最もスタンダードなオフィシャルボトルになります。

同蒸留所では原料のモルトの乾燥を,大部分がヘザーで構成されたオークニー産のピートで行っており,非常に甘みの強いヘザーハニーのような独特の煙たさを感じることができる唯一のウイスキーです。

このヘザーハニー調の甘い煙感というのが,他の蒸留所のウイスキーで感じることが出来ないことから,今回の主題の中では個性派枠として選出させていただきました。

まあ個性派枠と言っても甘さは真に強力であり,飲みやすくもクセになると言った仕上がりなので,安心して購入検討の1本に入れていただけたらとても嬉しく思います!

香り

ヘザーハニーの甘さ/甘く香ばしい煙/複雑でオイリー/ハーブ感/フローラル/シトラス

味わい


ヘザーハニーの甘さ/甘い煙/モルティ/リッチ/チョコレートの甘さ/ほのかにスパイシー/オレンジマーマレード/エキゾチックな緑茶の要素

ジャックダニエル ブラック(Old No.7)

ポイント

ジャックダニエルはアメリカのテネシー州に位置するジャックダニエル蒸留所が手がける,テネシーウイスキーになります。

このテネシーウイスキーというのは法定義上,同蒸留所が創業時から行なっていた「チャコールメロウイング製法」と呼ばれる蒸留直後の蒸留液をサトウカエデの炭で濾過する工程を適用する必要があります。

ジャックダニエルはそのボトル外観から荒々しいイメージを持つ方もいるかもしれませんが,このチャコールメロウイングを行なっているため,実際には雑味の少ないクリーンな酒質メロウでフルーティかつ繊細な甘みが表現されています。

香り

メロン/砂糖/メープルシロップ/トースト感/ウッディ

味わい

メロン/キャラメル/バニラ/コゲ感/ウッディ

ワイルドターキー8年

ポイント

ワイルドターキー8年はアメリカのケンタッキー州に位置するワイルドターキー蒸留所が手がけるバーボンウイスキーであり,バーボンとしては長めの8年という熟成期間を設けたプレミアムなボトルになります。

このボトルは日本ではスーパーなどでも販売されており,比較的メジャーなアメリカンウイスキーですが,実はこのは日本市場限定のボトルでした。

ブランド誕生時からの名残として,101プルーフ(50.5%)という高いアルコール度数でボトリングされていますが,味わいの主体が信じられないくらい強力なバニラの甘さであることから,アルコール刺激が隠されてしまうほどです。

香り

支配的なバニラ/暖かいオーク香/ウッディ/エステリー/ミネラル感

味わい

強力なバニラ/オーク香/ウッディなビター感/溶剤系エステリー/クリーミー/キャラメル/ミネラル

最後にひとこと!

ここまでウイスキーの甘さとおすすめのボトル紹介を行ってきましたが、今回紹介したボトルはどれもストレートでも美味しく飲めてしまうものばかりです。

しかしながら,普段ウイスキーを飲み慣れていない方にとっては,ストレートという飲み方はいささかハードルが高い様に感じます。

そこでおすすめの飲み方があるので,少しだけその紹介を…

おすすめの飲み方

アルコールが強いと感じた人は、まずウイスキーをグラスに注いでから同量の水を注いでみてください!

この飲み方はトゥワイスアップと言ってウイスキー本来の香りを全開にさせる飲み方になります。

なんとなく「ウイスキーを薄めたら邪道と思われるのでは…」と感じてしまう人もいるかもしれませんが,このトゥワイスアップは本職のブレンダーたちも原酒の厳選に使っているメジャーな飲み方です。

なので迷わず加水してみましょう!

この記事が「甘くてフルーティなウイスキー」を探している人の参考となれば幸いです。ご覧いただきありがとうございました!

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