記事の概要
管理人によるボトルのレビューを通して、皆様にその魅力を伝える記事です!
「サントリー白角」は一度2019年に休売となったものの,2022年8月に限定再販された大人気のボトルです。
そんな多くの人に愛されるのサントリー白角について…
- 「角瓶」ってなに?
- 「サントリー白角」ボトルの特徴
- 「サントリー白角」を徹底レビュー
- 「サントリー白角」飲み方について
などなど詳しく解説していきます!!
「角瓶」ってなに?
角瓶の解説
角瓶発売の歴史は1937年の10月,黄色いラベルと亀甲模様の四角いビンにボトリングされた「サントリーウヰスキー12年」のリリースに遡ります。このボトルがその形状的印象からのちに角瓶と呼ばれるようになりました。
当時このボトルは日本人向けの高級ウイスキーとして鳥井信治郎が企画したものであり,その路線と戦時中ゆえの輸入ウイスキー規制も相まって売上は好調でした。
ちなみに12年という年数表記がされていますが,12年熟成の原酒を一部使用していた程度に留まり,現在の定義に沿うものではありませんでした。
また戦時中には角瓶が日本海軍によって「海軍指定品」とされることとなり,軍需品となったことで原料等の規制を受けることなく,生産を継続することが出来ていました。この頃から軍の嗜好品の項目として「サントリーウイスキー角瓶」の呼び名が使われるようになっていたようです。
1950年頃になると,愛飲者の間で角瓶の呼び名が浸透し,ボトル名が公式に「サントリー角瓶」に改称されました。
1989年にはウイスキーの等級廃止と税制改革によってウイスキーの価格が低下,かつて高級路線であった角瓶も大衆酒としての市場にも広く普及するようになりました。
そこで1992年にはスタンダードな角瓶の姉妹品として,白州蒸留所の原酒をキーモルトとした「白角」が,2007年には山崎蒸留所の原酒をキーモルトとしたリッチな風味の「角瓶<黒43°>」などが続々リリースされています。
2010年代後半より,ウイスキー人気の急速な広まりから原酒不足が顕著顕在化し,スタンダードな角瓶以外は全て休・終売されてしまいましたが,今回2022年に「白角」が限定再販されることとなり大きな話題となっています。
「サントリー白角」ボトルの特徴
ボトル外観
諸元
ボトル名 | サントリー白角 |
地域 | 日本 |
種類 | ブレンデッドジャパニーズウイスキー ※洋酒酒造組合の定義に合致 |
原料 | モルト・グレーン |
容量 | 700ml |
度数 | 40% |
希望小売価格 | 1590円 |
概要
白角はハイボールで映える,日本人好みのウイスキーである角瓶の姉妹品です。2019年に休売されていましたが2022年8月に満を辞して限定再販されることとなりました!
白角のキーモルトは白州蒸留所の原酒,特にバーボンバレルを一度解体して一回り大きく再構築されたホグスヘッド樽で熟成されたものとなっています。
その原酒に由来するものか,バニラや青リンゴの香味とスッキリとしたキレも良い淡麗辛口な味わいを特徴としており,食中酒としても楽しめる仕上がりとなっています!
製法と特徴
- バーボンバレル材で再構築された樽で熟成された原酒を使用
▶バニラや柑橘系のクリーミーな甘さが原酒に付与されています
- 白州蒸留所のモルトがキーモルト
▶白州らしいライトリーピーテッド感や森林のような大自然の香りを感じることができます
- ライトタイプのグレーン原酒を使用
▶軽やかで華やかに広がる風味のベースがしっかりと構成されています
「サントリー白角」徹底レビュー!
まずレビューの項目について説明しておきます!
レビュー項目
- 色味
ウイスキーをグラスに注ぎ、目視にて色の濃さを5段階評価します!
- 香り
香りについて私が感じ取った内容をまとめていきます!
- 味わい
味わいについても私が感じ取った内容をまとめます!
- 余韻
余韻の長さを5段階で評価します!!
- 総評(100点満点)
ボトルのポジティブな風味とネガティブな風味を10段階で評価し、レーダーチャートで表現します!
ポジティブで獲得した点数からネガティブの点数を引くことにより、ボトルを100点満点で評価します!!
また総評を文章にて取りまとめていきます!
さてさて、それでは早速「サントリー白角」をテイスティングレビューしていきます!
色味
なぜか白角には色味の薄い印象を抱いていたのですが,実際は意外にも濃いめの金色をしていました。
どうやら再販された白角は休売前と比較して色味が濃くなっているとの情報が多く出ているので,濃い印象があるのは確かでしょう。
色味からもわりかしリッチな風味を持っていることが予想されてきますね!
薄
1 2 3 4 5
濃
▼
香り
香りの第一印象は驚くほど甘めの白い木のようなニュアンスでした。ピート感とはまた異なる甘い白煙のような印象があります。
続いて柑橘とバニラ,そしてバニラの延長線上でウエハースのような濃厚な甘さ。また青リンゴのような明るく華やかなフルーツ香もしっかりと感じられます。
キーモルトである白州に由来する森林のような自然の香りがしっかりとベースを形作っています。
正直ストレートでここまで素晴らしい香りがすると思っていなかったのでとても感動しました…
↓感じ取れる香り↓
甘く白い木/甘い白煙感/柑橘/バニラ/ウエハース/森林/柔和なピーティ
▼
味わい
味わいの第一印象は香りにも感じられていた甘い白煙感とバニラ感でした。バーボン樽原酒が強く生きているように感じます。
主体となる味わいは甘みではなく,どちらかといえばウッディなビター感でが中心的。全体としてとてもドライな印象が強いです。
また白州に感じられる森林のようなニュアンスは健在であり,とても爽快な感覚にさせてくれますね。
やはり長熟原酒で構成されているわけではないので,アルコールの刺激は少し残っています。とはいえ卓越したバランス感はさすがジャパニーズブレンデッドウイスキーと言ったところです!
↓感じ取れる風味↓
甘い白煙/バニラ/ウッディ/ビター/ドライ/森林/檜の桶/柑橘/青リンゴ
▼
余韻
味わいの減衰はかなり早く,とてもキレが良い印象ですね。ウッディ感と森林感が残りつつ,鼻から抜ける香りは甘い白煙のようでした。
余韻としてはかなり短めかと思いますが,尾を引かないさっぱり感は飲みやすさを感じさせてくれました。
短
1 2 3 4 5
長
「サントリー白角」飲み方について
さて、ここまではストレートにてボトルのレビューをしてきました。
そこで「サントリー白角」はどの飲み方が一番美味しいのでしょうか。王道の飲み方である「トゥワイスアップ・ロック・ハイボール」の3種類で比較してみましょう!
飲み方について深く掘り下げた記事も書いているのでご参考までにリンクを貼っておきます!
トゥワイスアップでは?
ポイント
加水すると香りが全体的に強化されたように感じます。白煙の要素はより甘く,柑橘感はより華やかになりました。
味わいとしてはアルコールの刺激が低減され,ビター感と甘さの調和が改善された印象があります。白州にある僅かにピーティな要素が少し感じられるようになりました!
トゥワイスアップでは少し物足りなさこそあるものの,ストレートよりもバランス感が卓越した印象があります。
▼
ロックでは?
ポイント
ロックではウエハースのようなウッディ&バニラ系の甘みが前面に出てきました。香り立ちが抑えられて割とシンプルなまとまり感があります。
味わいではやはり樽由来のビター感が強調されており,併せてスパイシー感も表出してきました。
ロックでは全体的に風味がぎゅっと中央にまとめられたよう印象があり,以外にも重厚な風味となりました!
▼
ハイボールでは?
ポイント
ハイボールにしたところ,全体的に薄まってしまうかと思っていましたが大間違い。木の甘さと白煙感が華やかに飛び込んできました。
白州の森林感と柔和なピーティ感は共に健在です。青りんごと柑橘の要素もしっかりと感じられ,さっぱりとしていながら非常に甘いです。
もともとドライでキレが良くて爽快感があるという,ハイボールにピッタリな風味を兼ね備えたウイスキーでしたが,ばっちりと噛み合っていますね!これは美味い…!
おすすめの飲み方は…?
「サントリー白角」のおすすめの飲み方は「ハイボール」です!
今回おすすめの飲み方としてハイボールを選出しましたが,正直かなりロックと悩んだ上での決定でした。
どちらもそれぞれの良さが輝いていましたが,元々白角が造られた際のコンセプトに「食中酒」という意識があったこともあり,タイミングに寄らない最も万能な飲み方としてハイボールを選びました!
さっぱりしたい時や食中酒としてはハイボールを採用し,デザートとして甘みを楽しみたいときはロックにするといった形にするとベストかと思います!
「サントリー白角」総評
最後に総評に入りたいと思います!まずはレーダーチャートから!
ポジティブ
ネガティブ
さてさて、気になる点数は…
ー78点ー
点数の理由と評価
角瓶シリーズの大衆的なイメージや価格帯が念頭にあったのですが,そのイメージを圧倒的に超えるパフォーマンスを見せてくれて感動しました。
白州をベースとした森林感や白煙のような甘さはその香りからしっかりと感じられ,味わいは甘さと華やかさを感じさせながらもドライでスッキリと飲める印象でした。
またストレートやロックでは晩酌としてその甘さを楽しむことができる反面,水割りやハイボールでは淡麗辛口でありながら甘くフルーティな食中酒として飲むことが可能という,白角の持つそのポテンシャルには脱帽です。
今回白角の再販は残念ながらも限定とのことですので,絶対に今のうちに飲んでおきましょう!家にあってマイナスになる要素は全くありません!!
各種SNS運用中!
フォローしてね👍
参考:サントリー公式
レビューに使用した道具たち
グラス:グレンケアン
ジガーカップ:JOYONEというメーカーのものをAmazonで購入して使っています。
正直計りたい分量が計れるものであれば何でもいいと思います!