記事の概要
先日のことですが,沖縄旅行の一環で「伊江島」に行ってきました…!
沖縄本島からフェリーで気軽に行ける伊江島ですが,実は島内産のサトウキビを原料とした「ラム酒」の生産が行われているお酒好き必見の島でもあります。この記事では伊江島観光の実体験及び,伊江島蒸留所で購入したラムについてその魅力を皆様にお伝えするべく,簡潔にご紹介していこうと思います!
伊江島の概要
『伊江島』は沖縄本島の北西に浮かぶ,外周が約22.4kmで総面積は23㎢程度,そして人口は4,500人程度の小さな離島です。
伊江島への行き方は?
伊江島には「美ら海水族館」で有名な本部半島にある,本部港からフェリーでのみアクセスが可能であり,所要時間は30分程度と,かなり手頃に行く事ができます。通常はカーフェリーの「いえしま」と「ぐすく」が1日4往復する形で運行スケジュールが組まれており,その時間は下記に示す通りです。なお現在の料金は片道730円,本部発往復券1,390円,伊江島発往復券1,250円(※)です。
また参考までに私が伊江島に行った際は「本部発9:00→伊江島発13:00」の日帰りで十分に楽しむ事ができました。
※実際の料金は公式ページでご確認ください。
- 伊江島発 8:00 本部発9:00
- 伊江島発 10:00 本部発11:00
- 伊江島発 13:00 本部発15:00
- 伊江島発 16:00 本部発17:00
一応カーフェリーということで車ごとの乗船が可能となっており,実際に地元民のような方々が続々と車でフェリーに乗り込む姿を確認する事ができました。よってもちろんレンタカーごと移動することも可能ですが,別途車両代金が必要となるほか,事前の予約が必要とのことですので,ご注意ください。
島内での交通手段は?
島内での交通手段は,主に「バス,レンタサイクル・バイク,レンタカー,タクシー」等があります。
個人的には島の空気をダイレクトに感じられるレンタサイクル・バイクがおすすめで,伊江島の港を抜けてすぐのところにある「TM Planning」にて,電動自転車やキックボード,一人乗りの完全オープンな電動ミニカーなどがレンタル可能です。
実体験で語る
おすすめの「観光スポット」
城山(ぐすくやま)伊江島タッチュー
城山は伊江島のほぼ中央部に聳え立つ,標高172mの切り立った岩山です。先端の尖った形が非常に特徴的であることから,兼ねてより航海する船頭に伊江島の位置を知らせるシンボルとされていました。
登山に際しては中腹のロータリーのようなところまでは自転車や車で乗り入れる事ができますが,そこからは約300段程度の階段を登ることになります。最初にこのロータリーから山頂部を見上げると,果てしなく高いように見えてしまい,実際に登れるのか疑心暗鬼になってしまいますが,意外にも階段を登り始めると10分強程度で山頂にたどり着く事ができます。
切り立った高い岩山ということでもちろん周囲に視界を遮るものはなく,伊江島全体は愚か,海を超えて沖縄本島の様子までが見えてしまう,圧巻の絶景を味わうことができます!
ニャティア洞
ニャティア洞は,伊江島の港から西に3km程度進んだところにある防空壕の跡地であり,島民からは神聖で特別な場所と認識されている場所になります。かつての戦争の際には沖縄戦で多くの住民をここに収容したことから「千人ガマ」とも言われています。
洞窟の奥には「ビジル石」と呼ばれる石があり,これは女性が祈りを捧げながら持ち上げると,子宝に恵まれるという由緒正しき石になります。また洞窟を進むと海側の岩に裂け目があり,そこから青い海を拝む事ができるのもグッドポイントです。
ラム酒作りの拠点
『伊江島蒸留所』
伊江島蒸留所とは…?
伊江島では,古くからラム酒の原料となるサトウキビの栽培が行われていましたが,直径9km程度のごく小さな島ということもあり,水資源が十分ではなかったため,”この島で採れたものから作る地酒作り”は島民の長年の夢となっていました。
転機は2008年,島内で稼働していたサトウキビからバイオエタノールを作る施設の稼働が終了となり,その跡地を再利用して「伊江島産のサトウキビからラム酒を作れないか…」という検討が開始されました。
そうして2011年に誕生したのが,聖母マリアの名を冠した「Ie Rum Santa Maria」を作る伊江島蒸留所になります。伊江島産のサトウキビを原料とし,伊江島の気候風土のもとで生産された「この島の風味」を大切にした地元愛あふれる蒸留所です。
見学ができる…?
伊江島蒸留所は見学が可能となっており,工場の担当者の案内のもとで蒸留所内の生産設備を見て廻ることが可能です。
しかしながら私が訪れたタイミングは見学中止期間の真っ最中だったということで,残念ながら見学はできませんでした。一応見学中止期間は2024年春頃までと公式サイトに記載されていますが,見学を希望の方は最新の情報をチェックするようにしておいた方が良いでしょう。
試飲もできる直売所
見学中止期間中の現在ですが蒸留所の直売所は通常通りに営業しており,グラスやバーマットなどの蒸留所グッズやイエラムサンタマリアのシリーズを一通り購入する事ができます。特に通常ラインナップのゴールドやクリスタルについては,小さいサイズのボトルやグラス付きのギフト向けのパッケージなど,用途に合わせた最適な買い物ができるような工夫が採られていました。
そしてイエラムの原酒を世界中の銘酒を寝かせていた古樽で熟成させた特殊なラインナップ「Voyage」の最新弾や,7年以上の熟成を経たラムをカスクストレングスでボトリングした「Premium」シリーズなどのコアなラインナップも充実していました。
私はウイスキーファンということもあり,アイラモルトカスク熟成の「Voyage#3」を購入してきました…!
【戦利品】
イエラムサンタマリア
Voyage #03
製法 | アグリコール |
度数 | 43.3% |
容量 | 750ml |
本数 | 1,067本 |
ポイント
『Ie Rum Santa Maria Voyage』は,赤ワイン,ブランデー,シェリー,スコッチウイスキーなどの世界中の銘酒が寝かされていた古樽を活用し,長期間の熟成を行って作られるラムのシリーズになります。『Voyage#3』ではアイラモルトの空き樽によって4年7ヶ月の熟成を経た原酒が使用し,ブレンドには伊江島北海岸から湧き出る硬水の”湧出(わじぃ)”が使用されています。
その色味はアイラモルトを連想させるようなうっすらとした金色となり,アイラ特有の潮風のような香りと共に,深くスモーキーなボディが展開される独創的な風味が表現されており,「Voyage:イエラムと旅に出る」というコンセプトを強く感じる事ができます。
香り
アイラモルトのピートスモーク,乾いた潮風,ほのかな黒糖,豊かな樽の香り,キャラメル
味わい
入門レベルのアイラ系ピートスモーク,ほのかなヨード,ドライな潮風,ラムの暖かい甘み